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≫輪るピングドラム
■放送局 MBS系列(MBS、TBS、TVA、BS11、AT-X)
■放送時期 2011年7月7日〜2011年12月22日(※全24話)
■原作 イクニチャウダー
■監督 幾原邦彦
■シリーズ構成・脚本 幾原邦彦、伊神貴世
■アニメーション製作 ブレインズ・ベース
■声の出演 木村昴、木村良平、荒川美穂、三宅麻理恵、石田彰、能登麻美子、堀江由衣、荒浪和沙、小泉豊、豊崎愛生…(ほか)
■販売元 キングレコード
■定価 8800円(Blue-Ray:税別)、5800円(DVD:税別)≪全8巻≫
Blue-Ray Box:35000円(税別)
▼登場ゲーム及びゲーム効果音出展先一覧 ≪Last Up Date : 9/3/2017≫
◆ゲームボーイ(初代ゲームボーイ〜ゲームボーイカラー):起動音
◆ストーリー概略
両親の居ない高倉家には三人のきょうだいが暮らしていた。双子の兄の冠葉(かんば)と弟の晶馬(しょうま)、そして妹の陽毬(ひまり)。陽毬は不治の病に冒されており、担当医師から余命が長くないと宣告されていた。
ある日、自宅に帰ってきた陽毬は、兄二人と共に家族の思い出が残る水族館へと向かう。館内を巡る陽毬と兄二人であったが、その最中、陽毬の容体が急変。直に病院へと緊急搬送されるも、処置も空しく息絶えてしまった。突然の別れに悲嘆に暮れる冠葉と晶馬。やがて、このような事態に至った経緯を巡って口論に発展するが、その最中に何と陽毬が水族館内で買ったペンギンの帽子を被った状態で息を吹き返す。だが、そこに現れたのは「プリンセス・オブ・クリスタル」なる謎の存在であった。その者は延命の代償として、二人に「ピングドラム」なるものを探しだすことを命じる。妹の未来を守る為、二人は影も形も分からない、ピングドラムなるものを探しだすことを決意。それと思しきものを所持する女子高生・荻野目苹果(おぎのめ りんご)に探りを入れ始めるのだった…。
◆作品解説
1997年にテレビ東京系列で放送され、他に類を見ない独特過ぎる世界観と演出で、多くの視聴者の度肝を抜いた野心作にして傑作『少女革命ウテナ』の監督・幾原邦彦氏が同作以来、約12年ぶりに監督として携わったオリジナルアニメ作品。毎日放送(MBS)系列で、2011年7月7日から12月22日まで毎週木曜日深夜(関東は金曜日深夜)の枠で放映された。全24話。アニメーション制作は夏目友人帳シリーズ、『かみちゅ!』などで知られるブレインズ・ベース。同放送枠の前番組『Dororonえん魔くん メ〜ラめら』からの続投となる。その為、放送開始まで三週間ほど切った頃から、番組内では本作のコマーシャルが決まって流れていた。また、シリーズ構成と脚本は幾原氏と『イゾルデの庭』などで知られる小説家・推理作家の伊神貴世氏が担当。キャラクターの原案は『おとめ妖怪 ざくろ』で知られる星野リリィ氏が担当している。
キャストに関しては高倉冠葉役を『ドラえもん』の二代目剛田武(ジャイアン)役で知られる木村昴、晶馬役を『東のエデン』の主人公・滝沢朗役で知られる木村良平、そして陽毬役を本作が初レギュラーとなった新人声優の荒川美穂が演じた。また、冠葉役を務めた木村昴にとっても、本作が『ドラえもん』以外のアニメ作品では初の主演作となった(※ゲームに関してはニンテンドーDSの『すばらしきこのせかい』など、他作品に出演経験あり。ちなみに同作で木村良平と共演している)。その他のキャストで、第二のヒロインで作中のキーパーソンとなる荻野目苹果役は(当時では)アニメ作品初レギュラーとなった三宅麻理恵が担当。更に脇を固めるキャストとして石田彰、能登麻美子、堀江由衣、小泉豊が出演。後半のエピソードからは『けいおん!』の平沢唯役で知られる豊崎愛生も参加している。また、ウテナ繋がりで子安武人もとあるエピソードで出演。ちなみに主人公のウテナを演じた川上とも子の出演も予定されていた模様。しかしながら2011年6月、氏が急逝された為、白紙となってしまった。誰を演じる予定だったのかは不明のままである。

双子の兄弟が不治の病に侵された妹を救う為に奔走する、家族に焦点を当てたストーリーが描かれる作品だが、監督があのウテナを手掛けた幾原氏なのもあって、その演出と映像表現はまさに唯一無二と言わんばかりに独特。主要キャラクター以外のモブキャラクターが全てピクトグラム(記号)で描かれていたり、場面転換では自動改札及び発車標が映し出されるなど、思わず「なんだこれは…」とボヤいてしまうこと必至な表現が随所において炸裂する。ストーリーに関しても、見る側の意表を突く展開が満載。特に1話は高倉家の紹介、陽毬の病と突然の別れ、そして謎の存在による復活が矢継ぎ早且つ、独特の表現と混ざり合う形で展開されていくので、人によっては理解が追いつかず、パニックになってしまうかもしれない。また、序盤こそピングドラムなる存在を追う兄弟、それと思しきものを持ちながら、恐るべき野望を胸に秘めた苹果の動向に焦点が当てられた、不気味ながらも愉快なノリのエピソードが紡がれていくが、中盤に差し掛かる辺りから高倉家の知られざる過去、作中の世界に関する秘密、ピングドラムを使いこなしながら姿を消したとある少女、そして1995年に起きたとある地下鉄でのテロ事件との関連と言った衝撃的な設定が明かされていき、序盤の明るいノリから180度一変した重苦しいエピソードが中心になる。終盤になるとその勢いは更に増し、主人公達も含めた設定が完全に逆転した展開に。そうして最終的にどのような結末を迎えるのかは…本編でご確認頂きたい。

ちなみにウテナの「世界を革命する力を!」に代表されるような印象的且つ、記憶に残る台詞は本作においても健在。特に陽毬にクリスタルが降臨する度に言い放たれる「生存戦略!」の一言は嫌でも耳にこびりついてしまうはず。他にもキャッチコピーにもなっている「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」、「デスティニー」、「僕の愛も、君の罰も、すべて分け合うんだ」と言った台詞も作中のキャラクターが頻繁に言い放つのもあって印象に残る。更に世界観に関しても1995年に焦点を当てているところがあり、先にも挙げた某テロ事件の記憶が残っている世代なら、その時の世間も交えて強い苦々しさを感じてしまうかもしれない。過去に絡んだ要素としては、他に劇中歌もまた然り。プリンセスの登場シーンなど、盛り上がり所で流れる楽曲は2017年現在、俳優としても知られる石橋凌氏率いるバンド「ARB」のカバー曲になっていて、その当時に熱狂した世代の琴線を大いに刺激する。『灰色の水曜日』のように原曲とはやや異なる方向にアレンジされたものもあるが、いずれの曲も今なお色褪せぬインパクトがある。演出、ストーリーと台詞回しに目が行きがちではあるが、この辺のこだわりも相当なものなので、ご覧になった際はチェックしてみて欲しい。
序盤の2〜10話まで大きな動きが控え目且つ、苹果に焦点を当てたエピソードが連続するのもあり、やや退屈に感じてしまう欠点もあるが、まさに唯一無二の作風でまとめ上げられた作品。一度見れば、嫌でも印象が残るインパクトに満ちているので、少し変わったアニメを見たい気持ちがある人ならば突撃してみて頂きたい野心作だ。

なお、2015年2月にBlu-ray BOXが販売されているので、これから見るに当たってはこちらで一気見するのがベスト。他にネット配信版(ニコニコ動画、バンダイチャンネル)と言った選択肢もある。また、アニメに先駆けて小説も販売されており(全三巻)、こちらも作品の世界を掘り下げつつ、独自の展開を見せた内容になっているので、興味があれば是非。
◆ゲーム登場&効果音使用場面
終盤の22話「美しい棺」において、ゲームボーイ(初代ゲームボーイ〜ゲームボーイカラー)の起動音が流れる。流れるのはストーリー中盤、爆破テロが展開されていく場面。スマートフォン型起爆装置の起動音として使われている。若干、アレンジも施されているが、ゲームボーイを遊んだことのある人なら誰もがその音だと気付くほどそのまんま。シーンとしても終盤屈指の衝撃的且つ、シュールさに富んだものになっているので必見…?

▼備考リンク:ニコニコチャンネル配信版(※有料)

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