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≫スティーブ・ジョブズ(※2013年版)
■公開年月(日本) 2013年11月1日
■監督 ジョシュア・マイケル・スターン
■出演 アシュトン・カッチャー、ジョシュ・ギャッド、アーナ・オライリー、ダーモット・マローニー、マシュー・モディーン、J・K・シモンズ…(ほか)
■販売元 ポニーキャニオン
■定価 4700円(Blue-Ray:税別)、1800円(DVD:税別)
▼登場ゲーム一覧 ≪Last Up Date : 3/25/2018≫
◆PONG(ポン)
◆コンピュータースペース
◆ブレイクアウト
◆ストーリー概略
2001年、Apple社CEOのスティーブ・ジョブズはポータブル音楽プレイヤー『iPod』発表の場に立っていた。

遡ること27年前の1974年。スティーブは大学を退学した後も無料で授業を受け続け、時にインドに足を運んで東洋の思想を学ぶなどして将来を模索していた。

その後、スティーブは対戦型アーケードゲーム『PONG(ポン)』で一躍名を馳せた「Atari」に入社し、ゲーム機開発に携わるが、他人と協調することが苦手なことから自由を求め、友人のウォズことスティーブ・ウォズニアックと共にアップルコンピュータを立ち上げる。そして、自宅のガレージで家庭用コンピュータの製造を開始するスティーブ達。

彼の成功と挫折、栄光の物語はここから始まった。
◆作品解説


『Apple II』、『Macintosh』、『iPod』、『iPhone』、『iPad』と言った世界中の人々のライフスタイルに大きな変化を及ぼす家庭用コンピュータ、ポータブルデバイスの誕生に携わり、2011年にその生涯を閉じたApple社CEOで、稀代の天才にして問題児のスティーブ・ジョブズの生涯を描いた伝記映画。2013年1月25日に「サンダンス映画祭」にて限定上映され、8月16日よりアメリカにて一般公開。同年11月1日に日本で公開された。原題は『Jobs』。監督はテレビ映画の脚本家としてキャリアをスタートさせ、『Neverwas』にて映画監督デビューを果たしたジョシュア・マイケル・スターン。本作は自身にとって三作目の監督担当作となる。スティーブ・ジョブズ役には初代『バタフライ・エフェクト』にて主人公のエヴァンを演じた俳優のアシュトン・カッチャーを起用。ジョブズの友人で、Appleの共同設立者スティーブ・ウォズニアックことウォズは本作の後に公開されたアニメ映画、『アナと雪の女王』で雪だるま「オラフ」の声を担当した俳優のジョシュ・ギャッドが演じた。他のキャストとしてアーナ・オライリー、ダーモット・マローニー、マシュー・モディーン、J・K・シモンズほか。

ストーリーは事実上の三部構成で、学生時代とAtari社所属時代を経てのApple創業、『Macintosh』開発と発売後の不振による挫折、Apple復帰とCEO就任について描かれる。ネタバレになってしまうが、『iPhone』、『iPad』のエピソードは一切なく、『iPod』が完成を見た所でエンディングを迎える内容になっている。その為、ジョブズに対して『iPhone』、『iPad』のイメージを強く持っている人ほど相当な肩透かしを喰らう作りである。勿論、2005年にスタンフォード大学の卒業式で行われた「Stay hungry , stay foolish」の伝説的なスピーチのシーンも存在しなければ、病魔との戦いに関しても描かれない。また、2時間の映画としてまとめる都合で細かい部分が端折られている。Atariへの入社の際、面接にて強情な態度を取って当時のトップであるノーラン・ブッシュネルを引っ張り出したエピソード、一度Atariを退社した後に復帰した所がその一例。本作では復帰後しか描かれない。更にAppleから退職した後、NeXT社を創業し、『NeXTcube』、『NeXTstation』などを開発したこと、『トイ・ストーリー』シリーズで知られるピクサー(ピクサー・アニメーション・スタジオ)の設立に関しても端折られている為、終盤は説明不足が目立つ展開になってしまっている。他にも端折られている所は多く、率直に言ってジョブズの半生を克明に描いた作品というには程遠い出来。説明不足の多さもあって、ある程度の前提知識がなければ、何が何だかサッパリな内容で、非常に高いハードルが敷かれた伝記映画となっている。

とは言え、ジョブズがAppleを創業するまでどのような道を辿ってきたのか、彼自身がどのような人物で、何故一部から問題児とまで言われたかの一端は十分に知れる内容になっている。ジョブズ役アシュトン・カッチャーの演技も非常に素晴らしく、本人の一挙一動まで忠実に再現しきった動作の数々は圧巻。おまけに若い頃に至っては当時の氏と容姿が瓜二つ。若き頃の氏を知る人なら、本人が出演していると錯覚しかねないほどだ。周りを固めるキャストも存在感十分なほか、セットやプレゼンテーションの模様と言った所の再現度も高い。エンディングでは本編で登場した人物達の現在の姿も紹介されたりと、伝記映画なりのサービスも押さえている。来歴前提の作りになってしまっているが故、観るに当たってのハードルは高いが、見所はそれなりに詰まった出来。特にアシュトン・カッチャーのなりきりぶりは特筆すべきものがあるので、実際のジョブズを知る人なら一度は目を通しておく価値のある作品だ。



なお、2015年には『X-MEN(※ファーストジェネレーション以降)』シリーズのマグニートー役で知られる俳優のマイケル・ファスベンダーがジョブズ役を務めた同名の映画が公開されている。こちらは1980年代の『Macintosh』と言った製品発表前の苦悩、私生活など、実際に刊行された伝記に沿った内容になっている。細かい部分が端折られている本作と併せて観れば、ある程度の補完が成されるので、当時の心境を更に探ってみたい気持ちがあるのなら、鑑賞をお薦めする。ただ、それでも一定の前提知識はあった方が良いので、その準備もお忘れなきよう…。
◆ゲーム登場場面
ストーリー並びに作品解説で触れた通り、本作ではAtari時代のジョブズを描いたシーンがあり、そこで『PONG(ポン)』の筐体、開発途上(カラー液晶に対応させようと制作していた新作?)の『コンピュータースペース』、そして実際にジョブズとウォズが制作に携わった『ブレイクアウト(ブロック崩し)』が出てくる。『PONG(ポン)』は筐体だけの登場だが、『コンピュータースペース』と『ブレイクアウト』はプレイシーンが僅かながら映る。
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