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≫パーフェクトダーク(備考録)
■発売元 任天堂
■開発元 レア
■ジャンル 3Dガンアクション
■CERO(推定) C(15歳以上対象) ※出血、暴力描写あり
■定価 5800円(税別) / メモリー拡張パック同梱版:7800円(税別)
■公式サイト ≫こちら
▼Contents Index ≪Last Up Date:2/26/2017≫
▼『パーフェクトダーク』:レビュー / ▼『パーフェクトダーク』:スタッフリスト

◇『赤と黒』騒動
◇幻の機能とサウンドトラック
◇隠し対応機器:64GBパック
◇HDリマスター版『パーフェクトダーク』
--- 参考資料・一部引用 ---
■The 64DREAM:1998年7月号、2000年9月号(毎日コミュニケーションズ)
■パーフェクトダーク 任天堂公式ガイドブック(小学館)
Perfect Dark Japan Central(※Internet Archive)
タイトル名向上委員会(※Internet Archive)
任天堂アラカルト(ロクヨンやろうぜ!)
■キッコーマン公式サイト:『赤と黒』ニュースリリース(2000年1月)
NINTENDOスペースワールド2000(任天堂公式サイト)
■NINTENDOスペースワールド99:オフィシャルガイドブック
『樹の上の秘密基地』:罪と罰 地球の継承者(ほぼ日刊イトイ新聞)
社長が訊く:『罪と罰 宇宙の後継者』(任天堂公式サイト)
IGN.com
■Wikipedia(小説『赤と黒』の情報ほか)
Rare Ware:公式サイト
◇『赤と黒』騒動
日本版を語る上で決して外せない、伝説的な騒動。
事の発端は2000年の6月下旬から7月中旬頃。当初、『パーフェクトダーク(仮称)』とされていた今作のタイトル名が突如、『赤と黒(仮称)』なるタイトル名に変更と発表された。

後に2000年7月21日に発売されたゲーム誌『The 64DREAM(現:Nintendo Dream)』でもこの一報を報道。そして、『任天堂公式Q&A:教えて本郷さん・N64の質問箱』コーナーにて編集長のサオヘンこと左尾昭典氏自ら、当時、任天堂広報室企画部企画課係長だった本郷好尾氏に何故、ここに来てタイトルを変更したのか、質問を行った。
対する本郷氏の回答は「わかり難いからです」というものだった。
以下、その発言の引用である。(The 64DREAM:2000年9月号・92ページより)

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ジョアンナ・ダークが主人公のゲームタイトルが『パーフェクトダーク』と言っても、日本人には分かり難いですよね。原作にアニメがあったり、前作の『ゴールデンアイ』のように、映画が元になっていれば、世界観が伝わり易いんでしょうけど…。それで、今回『パーフェクトダーク』を『赤と黒』という仮称で呼ぶことになったのは、日本人に覚え易いタイトルにしようとしてのことなんです。漢字がブームという事もありますし…。
このソフトはすごく良く出来ているので、インパクトのあるタイトルにしようというわけなんですね。ところで、どうして『赤と黒』になったのか、その理由は異動する()ので聞かされていないんです(笑)。


※2000年7月付けの人事で、本郷氏は業務本部に異動する事になったとコーナー内で説明。その為、この号に掲載された『N64の質問箱』は突然の最終回となった。
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ちなみに『読者が選ぶN64ドリームランキング』のコーナーではこの新タイトルに関し、「焼肉のタレでも、小説でもないぞ」との注意(?)があった。
補足として、前者の赤と黒とはキッコーマンから発売されている焼肉のタレ。2000年当時は俳優の高橋克典をメインキャラクターに据えたCMでちょっとした話題になっていた。
後者の赤と黒はフランスの作家スタンダールの長編小説である。

そのような経緯を受け、公表されたこの新しいタイトルであったが、発売を楽しみにしていたファンに受け入れられるはずがなく、結果的に激烈な批判を呼び、タイトル名を『パーフェクトダーク』へ戻す為の署名運動へと発展する騒動になった。
ネット上で署名運動を行っていたサイトには、

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「数年前から発表しているタイトル名を直前になって変えるのは如何なものか。」
「とにかく世界観を壊してはならないと思う。」
「そのタイトルになったら日本版は買わない。」
「「Windows」というソフトが日本で「演歌おばさんの輪投げ」というソフト名に変更されて発売されても絶対売れなさそうですよね。(笑)」
「日本映画のタイトルのようで変。」
「焼肉のたれと一緒にしないで!!」


≫以上、タイトル名向上委員会様(※Internet Archive)より一部引用。)
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と言った怒りの声が殺到。多くのユーザーが今回の決定に対して異議を唱えた。ネット上に限られた話だが、肯定意見が無いに等しかったのも、この『赤と黒』というタイトルが如何に嫌われていたかを如実に現していると言える。

最終的に署名は任天堂へと郵送され、『赤と黒』という正式名称確定を防ぐ為の活発な行動が展開された。
そして、変更の発表から約1ヶ月も間もない2000年7月28日。任天堂より、今作のタイトルは『赤と黒』でなく『パーフェクトダーク』で確定との発表が行われ、事態は収束。同年の8月25日から27日までの3日間、幕張メッセにて行われた任天堂主催のイベント『NINTENDOスペースワールド2000』でもこの名で出展されるに至った。更に『The 64DREAM 2000年10月号』の『任天堂の質問箱』のコーナーでは、新たな任天堂の質問回答者(広報担当者)より、タイトル名を元に戻した経緯が説明された。案の定というべきか、ユーザーから反発意見が多数寄せられ、議論の末に元に戻す事になったようだ。ある意味、なるべくしてなった結果と言える。また、この号にて正式なタイトルロゴも発表された。

しかし、タイトルが『赤と黒』ではなくなった一方、パッケージデザイン及び今作のイメージカラーは”赤と黒”になった。もしかしたら、この日本版タイトルを考案した方の最後の抵抗であったのか、或いはその騒動の名残なのかもしれない。

ちなみに今作の1ヵ月後に発売された『罪と罰 地球の継承者』では、タイトル決定の際に今作の旧名、『赤と黒』の影響があったという裏話をスーパーバイザーの山上仁志氏がインタビューにて発言している。当たり前だが、こちらはそれほど大きな騒動になる事はなかった。

更にその9年後に発売された続編『罪と罰 宇宙の後継者(Wii)』のインタビューでも、山上仁志氏がタイトル決定の際、『赤と黒』の影響があったというエピソードを話している。
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◇幻の機能とサウンドトラック
1999年のE3及びNINTENDOスペースワールドで出展されたバージョンには、ゲームボーイの『ポケットカメラ』で対戦キャラクター用の顔が作成できるという、驚きの機能が搭載されていた。だが、人種差別などの社会問題に発展しかねない可能性を考慮し、最終的に削られた。



▲見ての通り、ポケットカメラのアイコンがある。
『NINTENDOスペースワールド99:オフィシャルガイドブック』、22ページより


また、これは2006〜2008年頃であるが、レア社の公式サイトではMP3データのサウンドトラックが無料で配布されていた。残念ながら、2014年現在は配布されていない。
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◇隠し対応機器:64GBパック
北米で2000年5月22日、欧州で2000年6月30日に発売された海外版『パーフェクトダーク』だが、この二つは『ポケモンスタジアム』などのタイトルで使われる周辺機器『64GBパック』に対応しており、海外限定発売のゲームボーイカラー専用ソフト『Perfect Dark』をスロットに入れる事により、以下のチートが自動解禁される特典がある。

□Cloaking Device(日本名:スパイクローク)
□Hurricane Fists(日本名:高速パンチ)
□R-Tracker(日本名:Rトラッカに秘密武器表示)
□All Guns in Solo mode(日本名:オール武器(ソロ))


反面、日本版にはこの連動要素は無く、パッケージ裏にも64GBパック対応のアイコンは記されていない。
しかし、64GBパックに何かしらのソフトを差し込んだ状態でチートメニューを開くと、読み込みが行われる。



▲証拠画像
(※64GBパックに『カードヒーロー』を差し込んで確認)


上記の通り、読み込みは失敗となるが、これは対応ソフトである事の名残と思われる。或いは、ゲームボーイカラー版の日本版発売を任天堂が検討していたのかもしれない。
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◇HDリマスター版『パーフェクトダーク』
2010年3月17日より、北米のXbox LIVEアーケードにてHDリマスター版の配信が始まった。日本国内では北米版の配信から3年半後が経過した2013年10月13日よりスタート。価格は1000円(税別)で、CEROレーティングはZ(18歳以上のみ対象)。レーティングの都合により、購入に当たってはクレジットカードが必須となる。発売元は日本マイクロソフト。開発はマインクラフトの移植で知られる4J Studiosが担当。レア社は監修という形で参加している。

◆備考リンク
≫パーフェクトダーク(Xbox Marketplace)



また、2015年8月6日に販売されたXboxOne専用ソフト『Rare Replay(レア・リプレイ)』にも収録されており、こちらの場合、パッケージ版であればクレジットカード無しでも購入は可能。しかしながら、CEROレーティングはZ(18歳以上のみ対象)であるので、該当年齢を下回るプレイヤーは購入不可。店舗によっては購入の際、身分証明書の提示も要求される事もあるので、要注意だ。ちなみにディスク内にゲーム本編が収録されているのではなく、XboxOneの下位互換機能に対応したLIVEアーケード版パーフェクトダークのダウンロード権が入っているだけで、プレイするに当たっては別途、本体側にソフトのダウンロードを実施する必要がある。なので、ディスクを買えば直に遊べる訳でもなく、ダウンロード完了まで待たされることになるので、その辺もまた要注意だ。
下位互換に対応と記した通り、ソフト単品の方もMicrosoftストアにて販売されており、XboxOne本体で遊ぶ事ができる。例によって、こちらも購入に当たってはクレジットカードが必須となるので(※基本的に下位互換に対応したタイトルはレーティングに関係なく、クレジットカードが購入の際に必須となる)、未所持の方は注意されたし。

◆備考リンク
≫レア リプレイ(Microsoftストア) ※ダウンロード版
≫パーフェクトダーク(Microsoftストア) ※XboxOne下位互換対応版



ゲームの方は基本的にはオリジナルのNINTENDO64版と変わらない。しかし、HDリマスターという事でグラフィック全般が高解像度仕様にリファインされて美しくなり、画面比率も16:9のワイド表示(1080p対応)に改められている。フレームレートも60fpsに引き上げられ、より滑らかに動くようになっているほか、操作性も昨今のコールオブデューティ、HALOと言ったFPSタイトルに倣い、二つのスティックを使う現代仕様に変更。しかしながら、オリジナル同様に強力な自動照準機能が実装されているので、敵に狙いを付ける操作を細かく実施せずとも自然と撃ち込める作り。武器モードの切り替えも専用のボタンが割り振られ、快適且つ、手軽に実施できるようになっている。

また、本編の台詞などのテキスト、タイトルロゴもNINTENDO64版のものを踏襲している。ただ、ゲーム自体は海外版がベースとなっており、国内版とは異なる箇所も多数ある。更にリマスター及びダウンロードソフトになった事で変更・強化が施された箇所も幾つかある。具体的には以下の通り。

■オープニング
言うまでもないが、発売元変更に併せて任天堂のロゴは表示されない。
代わりにマイクロソフトのロゴが表示される。
また、タイトルロゴ表示前にリマスター版開発元の4J Studiosのロゴも表示される。
(※下記のトレイラーの冒頭でその模様が少し見れる。)

■ゲームスタート時の挙動
オリジナル版はオープニングでスタートボタンなどを押せば、直にファイルセレクト画面へと移行したが、今回はオープニグムービー(ミッション1のムービー)を一旦挟む形になっている。

■セーブデータ管理
LIVEアーケードタイトルという事で、1アカウントにつき1つしか作成できない。

■実績機能
Xbox360用タイトルに改められたのに伴い、特定の条件達成で実績が獲得できるようになった。
項目数は20。全実績を獲得する事であられる総スコアは200。

■ロード時間(処理速度)
全体的に高速化。
ミッション選択後、1秒足らずでオープニングのムービーデモが始まる。

■キャラクターモデリング
全キャラクター共に刷新。但し、オリジナル版同様に口元は動かない。

■サウンド全般
基本、オリジナルの流用だが、Dolby Digital 5.1chへの対応、音質周りの改善で一部の楽曲が多少変化している。最も分かり易いのはクリア後のスペシャルミッション『マイアンSOS』の楽曲『マイアンの悲しみ』。

■ダッシュ移動
一定距離を歩き続けることで、ジョアンナが走って移動するようになった。



■出血・死体描写
海外版に準拠し、壁や床に付着するようになっている。
また、倒した後に死体が残るようになっている。(一定量に達すると消えていく)

■コンバット・シミュレータ(対戦プレイ)
シングルでしか使えなかった『ゴールデンアイ 007』のクラシックウェポンが使えるようになった。
また、シミュラントにへ攻撃命令を行う際、味方を対象に指定できないようになっている。

■Sライフル
第二武器モードが削除。(切り替えボタンを押しても反応が無い)



■コンバットナイフ
国内版では削除された武器が復活。
併せて、ミッション8-1『スケダー宇宙船<制圧>』序盤の難易度が緩和された。
特に難易度パーフェクトで、その違いを嫌というほど思い知らされる。

■スタッフクレジット
スキップが可能になった。また、参加スタッフが多くなった影響で長くなっている。
更にクレジットにはオリジナル版のスタッフも紹介されるシーンが、NINTENDO64版のローカライズに携わった任天堂スタッフは軒並み削除されている。発売元が違うので、当然の話だが。



狙い撃ち(エイム撃ち)の際の感度が大幅に上がり、安定して照準を定めるのが難しくなっていたり(※ただ、感度自体はオプションで調整可能である)、レーティングの上昇でプレイヤーを年齢面で選ぶようになってしまったが、基本的なプレイ感はオリジナル版とほぼ一緒なので、そちらをプレイした経験者でも直に馴染める作り。より美しいグラフィックと滑らかなフレームレートのパーフェクトダークを遊びたい気持ちに応えてくれる、良リマスターに仕上がっているので、Xbox360、XboxOne本体をお持ちの際は是非。『パーフェクトダーク』を遊んだ事の無い新規のプレイヤーにも取っ付き易い作りになっているので、同じく本体をお持ちの際は機会があったらお試しください。
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