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≫スターフォックス64 3D


■発売元:任天堂 / ■開発元:キュー・ゲームス / ■ジャンル:3Dシューティング / ■CERO:A(全年齢対象) /
■定価:4571円(税別) ※パッケージ、ダウンロード版共通 / ■公式サイト:≫こちら

©1997-2011 Nintendo
▼Information
■プレイ人数:1人(通信プレイ時:2~4人) / ■セーブデータ数:1つ /
■3D表示:あり / ■その他:ローカルプレイ対応、ダウンロードプレイ対応 /
■推定クリア時間:50分~1時間半(エンディング目的)、30~55時間(完全攻略目的)
ライラット系第四惑星コーネリア。この惑星で生まれ育った天才科学者Dr.アンドルフは子供の頃から異彩を放ち、若くして調次元空間における動力機開発の一人者となったが、後に理性を失い、彼は究極の科学兵器を主要都市に対して向ける反逆行為に出た。防衛軍必至の活動で危機は回避されたが、一連の戦いでコーネリアは壊滅的打撃を受け、首謀者のアンドルフは軍の最高責任者ペパー将軍によって辺境の惑星『ベノム』へと永久追放されるに至った。

だがそれから5年後、ベノムで不審な動きが察知される。
ペパー将軍は、調査の為に雇われ遊撃隊『スターフォックス』を派遣するが、メンバーの一人、ピグマ・デンガーの裏切りでリーダーのジェームズ・マクラウドが命を落としてしまった。
ベノムの不審な動きはアンドルフの宣戦布告に過ぎなかった。後にアンドルフはライラット系の惑星を侵略し始め、遂にその魔の手はコーネリアまで及ぼうとしていた。

だが、コーネリアには最後の切り札が残っていた。
ジェームズの息子フォックス・マクラウド率いる、新生『スターフォックス』が……。
▼Points Check
--- Good Point ---
◆オリジナル版と何ら変わりない、リプレイ性を高める仕掛けが豊富に盛り込まれた本編の構成
◆従来の空中から地上、更には360度のフィールドを舞台にした戦闘と、多種多様なシチュエーションで構成された全16にも渡るステージ(オリジナル版から全く色褪せない出来)
◆1日1ステージの適度なペースでも楽しめる余地を生み出した待望の新機能『途中セーブ』
◆違和感の無い手応えとスライドパッド操作にも対応させた(更にいつでもON/OFFができる!)良心的な配慮が光るジャイロセンサーによる新たな操作スタイル
◆オリジナル版よりも多少、優しめに難易度が調節されたほか、ジャイロセンサーならではの独特のドッグファイトが楽しめる売りに富んだ新要素『ニンテンドー3DSモード』
◆ゲームオーバー後のペナルティ緩和(最初からやり直しにならなくなった!)
◆背景からモデルに至るまで、オリジナル版以上に鮮明で美しくなったグラフィック
◆セーブ機能の搭載、ゲームオーバー後のペナルティ緩和などの仕様変更で、より幅広い層に受け応えられるものとして劇的な進化を果たしたゲームバランス
◆モード別の管理になったほか、新たに『スコアアタック』なるモードが追加されたのに伴い、オリジナル版以上にやり応えのあるものへとパワーアップした『勲章集め』のやり込み
◆やり込み要素の強化に伴って、劇的に増量した全体のボリューム
◆オリジナル版と別物になったのみならず、より白熱する内容へと様変わりを遂げたバトルモード(シングルプレイにも対応しているので、一人でも楽しめる)
◆オリジナル版に近い操作感覚に仕立て上げるなど、細かな調整と絶妙な配置が光る操作性
◆3Dスクロールで進行していくゲームならではの立体視との相性の良さ(奥行き感は抜群)
◆オリジナル版そのままで、敵にショットを撃ちこんでいる事を実感させる手応えが心地良い、質の高い効果音

--- Bad Point ---
◆アレンジの落差が激しい音楽(特にボス戦の曲全般はオリジナル版の重厚さが薄れてしまっている。)
◆全体的に地味で、大人しいものになってしまったボス撃破時の爆発演出(爆風が消えるまでが早くなった)
◆賛否分かれる声優陣の全面刷新(概ねマッチしてはいるものの、ペッピーは若干棒読み気味で気になる)
◆何故か削除された音楽周りの音量調節オプション機能(この為、今回はボイスOFFで遊べない)
◆レスポンスが悪くなった、イベントデモスキップ機能(オリジナル版と異なり、直にスキップしない)
◆ボリューム面を増強させてはいるが、水増し感も否めない勲章集めのやり込み(特典が少なくなって、集める意義が薄れているのもいただけない)
◆存在意義がいま一つなバトルモードのカメラ機能を使ったプレイヤーの表情表示システム(このシステムが存在する所為で、ネットワークに未対応というのも勿体ない…)
▼Review ≪Latest Update :5/8/2022 | First Publication Date:12/21/2014≫
「こんなの後にも先にも……」

地味に変わってたりします。


1997年にNINTENDO64用ソフトとして発売され、完成されたゲームシステムとバランス、臨場感溢れる演出で国内外を問わず高い評価を得た3Dシューティングゲーム『スターフォックス64』のニンテンドー3DS向けリメイク作。開発は初代『スターフォックス』でプログラマーを務めたディラン・カスバート氏が設立した開発会社、キュー・ゲームスが担当。

素晴らしい進化と違和感を覚える退化が混在する、良くも悪くもな出来のリメイク作だ。
リメイクという事で、基本の内容はオリジナル版『スターフォックス64』を踏襲。強制3Dスクロール方式で進行する、ステージクリア型3Dシューティングゲームだ。主人公のフォックスが搭乗する戦闘機『アーウィン』を操縦し、仲間と共に迫り来る敵機を撃墜しつつ、最終目的地の惑星ベノムを目指すというものだ。

システム周りは、前作に当たる初代『スターフォックス』を踏襲。フル3Dで描かれたステージごとのフィールド、ダメージ制、全部で3人(匹?)の仲間達が織り成す通信会話とそれと共に描かれる敵の襲撃イベント、多彩なステージと言った特色は今作にも引き続き採用されている。一方で変更されたシステムも幾つか。前作ではゲームスタート時にレベル1~3のいずれかを選択し、そのルートに沿ったステージを攻略していく本編の構成は、各ステージで特定の条件を達成するかしないかで以降の展開が変わる分岐方式へと一新。前作の時点でも軽めの分岐が仕込まれていたが、今作ではより明瞭なものへと様変わりしている。また、通信会話は前作では特殊な効果音を用い、キャラクターのボイスを表現していたが、それも今作ではプロの声優陣による日本語ボイスに改められた。合わせて仲間にも明確な個性付け及び役割が設定され、特定の仲間が居なければボスの体力ゲージが表示されないなど、ストーリー性を感じさせる仕組みに設計されている。
他にもスコアシステムは『撃墜数』という敵を撃破した数が表示されて換算される分かり易い形へと一新。グラフィックも背景を含め、全てがフル3Dになったのに加え、360度の広大なフィールド上で展開される『オールレンジステージ』が登場。アーウィンのアクションにも宙返りに方向転換、チャージ弾が新たに追加されたほか、『ゴールドリング』なるアイテム登場に伴う体力アップ要素も実装。そして、周辺機器『振動パック』の対応に伴う振動機能の追加、シリーズ初の最大四人までのマルチプレイモードも実装されるなど、総じて素直な正統進化とパワーアップに徹した内容になっている。

本作はそんな『スターフォックス64』を3DS向けにアレンジ、強化・改善を図った作品となる。元が名作と言えるほどの出来だったため、該当する部分はそれほど多くはないが、全体的には明確なオリジナルとの違いが現れたものになっている。

まずひとつにゲームモードの追加。厳密に言うと操作スタイルの追加なのだが、3DS本体内蔵のジャイロセンサーでアーウィンを操縦するスタイルが新規に追加された。このスタイルで遊ぶモードとして「ニンテンドー3DSモード」なるものがあり、オリジナル版とは全く異なる調整が施された本編が楽しめるようになっている。ちなみにジャイロセンサーをOFFにし、ボタン操作のみで遊ぶことも可能だ。そして、ボタン操作に特化し、難易度もそちらに合わせた調整を施したモードとして「ニンテンドウ64モード」も収録。当時そのままの手応えを感じながら遊びたいプレイヤーの欲求に応える配慮もしっかり成されている。しかも、オリジナル版のやり込み要素『勲章』は3DS、ロクヨンの二つで個別に管理される仕組みになり、一つのモードに集中するだけで良かったオリジナル版以上に大変且つ、やり甲斐のあるものへとパワーアップを遂げていたりもする。そんなやり込み周りのボリューム面の増強もこのモード追加に伴う見所。水増し感もあるが、オリジナル版以上に長く遊び込める内容へと刷新されている。

やり込み周りに絡むふたつめで、メインモードのストーリーとは独立する形で『スコアアタック』なるものも追加。ストーリーでクリアしたステージを自由に選択して遊べるほか、個々のステージごとに設定されたノルマに挑戦するという新たなやり込み要素が楽しめるモードになっている。しかも、このモードで獲得できる勲章は3つのグレードが設定されており、最高評価の勲章を獲得するという、本編以上にコアな遊びが楽しめるようになっている。どうせなら、更なる限界を突き詰めたい!…というプレイヤーには嬉しいモードとも言え、先のモードと同様に本編のボリュームアップを図る追加要素として仕上げられている。
そして、三つ目の変更点でシステム周りの刷新である。前作は基本、本編は途中セーブなしの通しプレイ前提の作りだったが、本作はオートセーブ機能を実装。プレイヤーごとのペースに沿って本編が楽しめるようになった。加えてコンティニューシステム周りも刷新。ゲームオーバーになったら問答無用で最初からやり直しのシビアさを撤廃し、リトライ可能な良心的な仕様へと様変わりした。これにより、ゲームバランスはオリジナル版以上に優れたものとなり、プレイヤーの苦手有無を問わない難易度設定を実現させている。早ければ1時間以内の決着が可能とは言え、通しプレイはきつかった、ゲームオーバーの仕様が辛かったと感じたオリジナル版経験者にとっては、まさに待望の改善。より遊び易く、今作の世界に浸れる作りへと進化している。

この他にグラフィックの全面的な改修も行われ、テクスチャー周りの強化に伴って背景から3Dモデルまで美しさが飛躍的に向上。また、対戦モードもオリジナルと同様に実装されているが、アーウィン限定の対戦方式になったほか、遊び方にしてもまるで違うものになるなど、ほとんど別物も同然な作りに。そして、オリジナルにおいて最もインパクトのあったフルボイスの会話劇はそのままながら、担当声優陣が変更されている。
そんなオリジナル版経験者には違和感を抱かせる箇所もあるが、全体的には当時のユーザーから指摘された難点を徹底改善。理想的とも表せる、完成度の高いリメイクに仕上げられている。何よりも、リメイクとは言え、シリーズとしては大変久しぶりな純粋の極みなシューティングゲームが最初から最後まで堪能できる内容。これだけでも、近年の変化球続きなシリーズに煮え切らない思いを抱いていたプレイヤーにはこの上なくうれしい作品であるのは間違いないだろう。
本作の魅力は理想的と言わんばかりのリメイク具合だ。オリジナル版経験者ならば「それをやって欲しかったんだよ!」と思わず言いたくなる見所が満載の仕上がりになっている。

とりわけ途中セーブ、ゲームオーバーのシビアさ緩和は大きい。慣れれば1時間以内での決着が可能で、残機アップの機会も豊富に用意していたオリジナル版だが、いずれもはシューティング初心者からするとハードルの高さを感じさせるのも否めない仕様だった。それらがシステム追加、改善に伴って緩和された事で、よりプレイスタイルの幅が広がったのは『スターフォックス64』というゲームの魅力を更に底上げさせたと言っても過言では無いだろう。ゲームオーバーのシビアさは何故、このようにしてしまったのか、オリジナル版の時点で既に相当な違和感を覚える部分(そして、欠点の一つ)でもあったので、改善はまさに「待ってました」と言わんばかりのもの。有限方式という違いはあったが、スーパーファミコンの初代『スターフォックス』を髣髴とさせるものへと回帰したのは素直に嬉しいところだ。とは言え、先の通りに本編では残機が増える機会が非常に多いため、そんなゲームオーバーになりやすい訳ではないのだが。ただ、特定の条件をクリアする事で解禁される高難易度モード『エクストラ』の攻略及び挑戦がし易くなったのは、オリジナル版で煮え湯を飲まされたプレイヤーには有り難いところと言えるかもしれない。そのシビアさに魅力がある、と思ったプレイヤーには改悪かもしれないが。

ただ、やり込み周りの強化はその手のユーザーも唸る改善点と言えるだろう。2種類のゲームモードの追加に伴い、実に倍近くの攻略が必須となったストーリー本編は多少、面倒臭さはあれど強烈。同時に突き詰めれば突き詰めるほど、オリジナル版『スターフォックス64』のゲームバランスの練り込み具合が如何に凄いものであったのかを痛感させられるのが実に秀逸だ。主に最高評価のアベレージの設定は近年の任天堂製ゲームにおける十八番となりつつある、「どうしたらそんな得点が取れるのよ!?」というエゲつないものになっているのだが、いざ突き詰めて行くと本当にそのスコアが取れてしまう。そして、それと同時にストーリー本編でのいつも以上に残機を稼げるようになってしまうなど、プレイスタイルを一変させてしまうから面白い。突き詰めることで大きな得点が獲得できてしまうのかと気付かさせる作りは、何処となくかつて、ゲームボーイカラー専用ソフトとして発売された『スーパーマリオブラザーズデラックス』のチャレンジモードを髣髴とさせる。あれと同様に本作もオリジナル版の魅力を高め、その深淵を見せ付ける作りとなっている辺りには何処となく、宿命的なものを感じさせられるばかりだ。

また、本作はジャイロセンサーによる新たな操作スタイルで遊ぶゲームモードが実装されているが、このモードがジャイロ操作で遊ばなくて良い作りになっているのも嬉しいところ。前述の通り、「ニンテンドー3DSモード」は従来のボタン操作にも対応している。しかも、ゲーム中に下画面をタッチする事で自由にジャイロかボタンへと切り替えられる上、ジャイロをONにしている際でもスライドパッドの操作は効くようになっている。一見、近年の任天堂よろしく、特異な操作を強制させるモードに見えてしまうが、実は様々なユーザーの好みを反映させた気の利いた作りになっているのだ。また、そのようなスライドパッドの操作も効くのもあり、ジャイロ単体の操作感も非常に気持ち良く、それでいて違和感が無い。何よりも、本当に自分が操縦管を握ってアーウィンを操作しているかのように思えてくる感覚は、上手く言葉で表現できない面白さがある。この操作を適用している時に限り、立体視の機能が切られる仕組みにしても分かっているの一言で、その気の利いた配慮には嬉しさすら覚える。

合わない人には合わない部分があるのも否めないが、戦闘機を実際に動かしているかのような手応えは格別。細かな配慮も光っており、その仕上がりにはWiiにおいてよく見られた、頑なに特異な操作にこだわる任天堂の緩和が見られるのも素敵だ。拒否感を覚える所もあるが、とりあえずはまず触ってみて欲しい。ジャイロ操作で3Dシューティングがどう変わりのか、その違和感の無さと臨場感の高さには新しい可能性を見るかもしれない。
オリジナル版で問題となってた箇所を直し、そして隠された魅力をあぶり出すモードを導入しつつ、新たな操作スタイルの追加でこれまでにないプレイ感覚を演出する。純粋にリメイクするだけでも、本作は元の完成度が高いのもあり、十分な満足感が得られただろうが、それに留まらずに新要素を導入し、全く元の魅力を壊さずに新たな魅力を持つ独立した作品として仕上げているのはまさに職人技というほかない。「こうすればよかったのに」…という要望に応え、且つ「こういう遊びもあるよ」という新たな提案もしっかり行って、元の良さを保つ。このようなレベルの高い作り込みが成されているだけでも、リメイク作品としてのスタンスは合格点以上。それほどまでによく出来た作品に仕上げられている。
しかしながら、オリジナル版から明確に衰えた部分も。最も際立つのが音楽と演出全般だ。前者は原曲そのままではなく、新規にアレンジされているのだが、全体的に軽い。オリジナル版特有の壮大さが失われてしまっている。特にボス戦、具体的には『アタックキャリアー』を始めとするボス戦で流れるボス戦の曲だが、これがまた妙に格好悪い。なんとなく、拍子抜けする軽さを抱かせるものになってしまっている。真の最終ボス戦も似たようなアレンジになっていて、なぜこんなものに変更したたのか首をかしげるほどだ。これならオリジナル版の音楽を流用した方がマシだった。ここだけは明確にアレンジが失敗している。

また、ボイスも声優陣の一新はオリジナル版経験者ほど賛否が分かれる。それぞれの演技もペッピーに関しては若干棒読み気味な所があり、人によっては猛烈に気になるだろう。他のフォックス、ファルコ、スリッピーの声優陣は悪くないだけに、ちょっと惜しい。そして、これならオリジナル版の声優陣で再録してくれれば……と言いたくなるところもある。しかし残念ながら、オリジナル版でペパー将軍、アンドルフなどを演じられた郷里大輔氏が2010年に逝去されているため、その選択肢であっても変更は避けられない。なので、一概にこの変更が悪い判断、難点であるとは言い切れないのが難しいところだ。

ほかに爆発演出にしても、全体的に地味になっている。具体的にいうと、爆風が散るまでの時間が早くなっている。オリジナル版はボスが大爆発した後まで爆風エフェクトが残り続けるようになっていたのだが、今作では爆発してすぐ間もない内に消えてしまうのだ。なので、イマイチ迫力に欠ける。オリジナル版経験者なら、その変更には恐らく、強烈な違和感を覚えるだろう。さすがに点滅エフェクトなどは時代が時代だけに削除は致し方が無い。だが、オリジナル版以上の性能を持つハードでありながら、そちらの方が勝るというのには、幾ら何でも作り込み不足を実感させられざるを得ない。爆発の仰々しさ、それによるクリアした達成感と余韻もオリジナル版の魅力だったと思うのだが、それがまるで再現されてない所には、かなりのもどかしさを覚えるばかりだ。ただ、効果音がオリジナル版の流用になっている辺りはせめてもの救いである。
そう演出面で露骨な欠点が目立つ格好になってしまっているが、それ以外は総じて及第点。元から優れていたゲームバランスはセーブシステムの改善で更に洗練されたものになったほか、より高いレベルのやり込みにも対応してあらゆるプレイヤーの欲求に応えるものへと進化を遂げている。操作性もジャイロ以外のボタン操作も配置が適切。折角、ハード上のボタン配置がスーパーファミコンと同じなのだから、そのスタイルも用意してくれていると面白かったのだが、さすがにそれは高望みし過ぎか。他にボリュームもやり込み要素増強で盛り沢山で、ステージ構成も14年近く経っても全く色褪せない作り込みの深さ。ボイス周りの変更はあれど、ストーリー展開の熱さは相変わらず、最初から最後までプレイヤーをのめり込ませてくれる。

音楽、演出周りの衰えが目立つ所為で、満点を挙げられないのがもどかしい限りではあるが、リメイクとしての出来は申し分ない。スターフォックスシリーズとしてもリメイクながら、久々に純粋なシューティングが楽しめる内容という事で、昨今の路線に不満を覚えていたシリーズファンも一安心の作りになっている本作。
オリジナル版経験者、思い入れが強い方には音楽、演出周りのアレンジの件もあって素直にお薦めできないところがあるが、それ以外の方ならば是非、プレイしてみて欲しい3Dシューティングゲームの傑作だ。オリジナル版をクリアできずに終えてしまった方も、今回はセーブシステム周りの改善でより遊び易くなっているので、リベンジ目的で是非。
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