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≫ボンバーマンII
■発売元 ハドソン(現:KONAMI)
■ジャンル アクション
■CERO A(全年齢対象)
■定価 5800円(税別)
▼Information
■プレイ人数 1〜3人
■セーブデータ数 無し(※パスワードコンティニュー方式)
■その他 ハドソン ジョイカード対応(※連射コントローラ:3人対戦時必須)
■総説明書ページ数 紛失している為、不明
■推定クリア時間 1〜3時間(ノーマルモード)
ある日、白ボンバーマンが街中を歩いていた最中、近くの銀行で強盗事件が起きた。
事件の犯人は黒ボンバーマンだった。
彼は白ボンバーマンを見つけるやいなや、銀行から盗み取った大金を押し付けて逃亡。そのまま事件を聞きつけやってきた警察によって白ボンバーマンは銀行強盗と間違えられて逮捕され、刑務所に収監されてしまった。

白ボンバーマンは真犯人の黒ボンバーマンに正義の鉄槌を下して無実を証明するべく、刑務所からの脱獄を試みる。果たして、脱獄は成功するのか。逃げた黒ボンバーマンを見つけることはできるのだろうか。
▼Points Check
--- Good Point ---
◆前作譲りの爆弾で敵や障害物を退け、出口を目指す単純ながらも緊張感抜群のゲームルール
◆同じく前作譲りの自らの爆弾でやられることもあるほどひ弱な主人公「ボンバーマン」(続編ということで何か新アクションが追加されたのかと思いきや、その手のものは一切無しという徹底ぶり)
◆PCエンジン版『ボンバーマン』より逆輸入された対戦モード(最大三人まで参加可能!)
◆登場アイテムが爆弾の所持数増加、火力アップ、状態異常を起こすドクロの三種に絞り込まれる所為で、実力勝負な展開になり易い対戦プレイのバランス(特にドクロが登場しない二人対戦は最もなり易い)
◆一画面に収まったコンパクトなステージが登場し、従来の横に長いステージとも絡み合って大幅に起伏が増したシングルプレイこと「ノーマルモード」の本編構成
◆エリア制が導入された事によるステージの区分け、並びに舞台変化の仕掛け導入(前作とは異なり、エリアごとに背景が変わるようになって、ストーリー性を感じられる作りに進化した)
◆刑務所からの脱獄を目指す、殺伐としたストーリーにマッチしたエリアごとのロケーション
◆ボンバーマン付近へのテレポート、爆弾に変身しての自爆など、より厄介さと倒し甲斐が増した敵キャラクター達
◆一部反則染みた性能の廃止など、再調整が多く行われたパワーアップアイテム
◆前作に負けず劣らずのノーマルモードの総計ボリューム(今回も50近くのステージを用意)
◆移動速度が速くなり、よりレスポンスが良くなった操作性(取っつき易さも前作準拠)
◆PCエンジン版『ボンバーマン』の作風を踏襲した、コミカルタッチのグラフィック
◆印象的な旋律もさることながら、楽曲数も増えて更に魅力が増した音楽
◆盤石の演出周り(爆発音の重々しさ、エフェクトの派手さなどツボを押さえた仕上がり)

--- Bad Point ---
◆序盤からテレポート、壁をすり抜ける敵が登場するなど、理に適ってない箇所が見られる「ノーマルモード」の難易度
◆あまりにシビア過ぎる最終エリア全8ステージの制限時間(最強状態で挑むの前提の設定)
◆制限時間のシビアさを際立たせる、横に長いステージしか登場しない最終エリア
◆相も変わらず敵を倒してブロックを壊し、出口の扉に到達することに終始する本編(ボス戦のような特殊イベント無し。前作の続編としては非常に”らしい”が、最後ぐらいその手のイベントがあっても良かった)
◆コミカルな見た目とは裏腹に殺伐とした空気で賛否が分かれるストーリー
◆あまりに素っ気ないエンディング(先の本編構成の影響をモロに受けている)
◆存在意義が謎過ぎる仰け反り仕様付きの新型耐火スーツ(片方の制限時間を短くした仰け反りなしの旧型耐火スーツだけで十分なのに、どうして二種類も用意したのか…)
◆一応、一人でも遊べる対戦モード(しかし、やる事は的同然の相手を倒すことだけ…)
▼Review ≪Last Update : 4/8/2018≫
「刑務所から脱出して、正義の鉄槌を下すんだ!」

……別に人間になれる訳ではない。


爆弾の特性を活かしたゲームデザイン、緊張感に富んだ難易度で好評を博したアクションゲーム『ボンバーマン』の続編。移植を除くシリーズの時系列上では、PCエンジンの『ボンバーマン』に次ぐ三作目に当たる。

良くも悪くも前作らしさを残して、順当な進化を果たした続編だ。

内容は前作と変わらない。見下ろし視点で繰り広げられるステージクリア型のアクションゲームで、主人公のボンバーマン(白ボンバーマン)を操作し、行く手を阻む障害物や敵を爆弾で退けながら出口の扉を目指すというものだ。
標準装備でありながら、使い手にも牙を向く純然たる危険物「爆弾」、アイテムによるパワーアップ、網目状に構成されたステージ、そこに敷き詰められた破壊可能なレンガ(ソフトブロック)と言った要素も前作を踏襲。先の通りにステージクリアの条件もそのままで、経験者なら難なく入っていける作りとなっている。基本ルール自体が単純なので、今回が初めてのプレイヤーにも優しい。ストーリーと世界観も一新されていたりと、続編を謳う作品としてはハードルの低い内容だ。
勿論、続編ということで前作から変更された箇所は多数。まず一つにゲームモード。前作は50に渡るステージを淡々と攻略していくことに特化したシングルプレイしかなかったが、今回は時系列上の前作であり、PCエンジンにて発売された『ボンバーマン』に準拠。従来のシングルプレイたる「ノーマルモード」以外に対戦モードが追加され、パーティゲームとしての一面が備わった。最大五人まで参加可能だったPCエンジン版とは異なり、ハード上の限界もあって参加人数は三人まで削減されているが、基本的に一人専門だったファミコンにおける前作(※以降も前作はファミコンの『ボンバーマン』を指すとする)から著しく華やかな内容へと進歩。一人でもそれ以上でも楽しめるアクションゲームに様変わりしている。
シングルプレイの「ノーマルモード」の内容は前作と大差なし。黒ボンバーマンによって銀行強盗の濡れ衣を着せられ、刑務所に収監されてしまった白ボンバーマンが脱獄を果たし、真犯人の黒ボンバーマンに正義の鉄槌を下すために多種多様なステージを駆け抜けていく。先ほどに触れたが、ストーリーと世界観は一新されている。前作は同じハドソンから発売されたパズルアクション『ロードランナー』と世界観を共有していたが、その手の要素は完全に取り除かれている。逆に黒ボンバーマンと白ボンバーマンと、PCエンジン版『ボンバーマン』の設定が用いられている。ただ、あくまでもガワだけで、関連性は皆無。全く未プレイでも楽しめる内容だ。基本ルールに関しても繰り返しになるが、爆弾で敵や障害物を退けて出口の扉を目指すという前作準拠のものになっている。ただ、全体の構成は大きく刷新。PCエンジン版『ボンバーマン』のエリアの概念を逆輸入し、それぞれに用意された8つのステージを順番に攻略していくものになった。それに関連して背景が変化する仕掛けも持ち込まれて、新たなエリアに移る度に舞台が変わっていくように。終始、同じ背景のステージが続くだけだった前作から驚くほど華やかな作りになっている。
ステージに関しても、プレイヤーに変化を実感させる試みが。前作は基本、舞台となるステージは横に広い種類しかなかったが、今回は一画面に収まりきったコンパクトな種類を新たに追加。ステージによって従来の横の広い種類と交代する形で差し込まれるようになって、全体の流れに起伏が付けられている。また、このようなステージが登場するようになったことで全体のテンポも向上。横に長い種類のステージはそのボリューム感もあって、クリアするのに数分程度の時間を要したが、コンパクトな種類は狭いのもあって敵の撃退から障害物の破壊まで手早く進めていくことができ、順調にいけば数秒でクリアまで辿り着けるようになっている。そのような数十秒でクリアに辿り着けるステージ、数分ほど時間を要するステージが交互に展開していくだけあって、全体の進行は早い。前作を考えれば、その差は歴然とも言うほどにスピード感のあるゲーム展開が堪能できるようになっている。そして、ステージのタイプが二種類になったことによる起伏も付いて、単調さも大幅に払しょく。ボンバーマン自身のひ弱な設定、危険物その物な爆弾の性質、多種多様な敵の恩恵もあって、似たような展開とステージが繰り広げられても緊張感は堅持され、独特なアクションと戦術を堪能できた前作だが、今作はPCエンジン版『ボンバーマン』を元に更に押し上げられていて、紛れもない正統進化を果たした作りに進化している。PCエンジン版『ボンバーマン』のプレイ経験が無い、前作しか経験がないプレイヤーならば今回の進化には驚きと変わり過ぎた見た目に圧倒されること請け合い。6年のブランクを経て発売されただけにある出来栄えだ。
細かい部分でも、ボンバーマン自身の性能は前作からそれほど変わっていないが、デフォルトの歩行速度を気持ち早めに設定。操作レスポンスが改良され、よりスムーズ且つ自然に動かせるようになっている。アイテムによるパワーアップに関してもラインナップは前作のものをある程度ながら踏襲しつつ、スコアアップ系やランダム系と言った新種を追加。また、前作では5ステージごとに挿入されたボーナスステージが専用アイテムの獲得でプレイする方式に改められ、プレイヤーの任意で避けられるようになった。半ば強制されるような仕組みだったので、それに嫌気が差していた方には有り難い変更点と言える。見た目的なところになるが、グラフィックも全面的に一新されて、よりコミカルで可愛らしいテイストに一新。同様のグラフィックはPCエンジン版『ボンバーマン』においても採用されていたが、それを逆輸入してきた格好だ。関連して敵キャラクターのデザインも(非常に細かすぎるレベルだが)より可愛らしさを突き詰めたものに。新種も追加されていて、奇想天外な攻撃と特技でボンバーマンを翻弄してくる。
シングルプレイ専用のアクションゲームとして誕生した前作『ボンバーマン』は、PCエンジンにて発売された別の『ボンバーマン』にて対戦プレイを実装したことでパーティゲームの要素も併せ持った作品へと進化を遂げた。その他ハードで手に入れた新たな魅力を引っ提げて戻ってきたかのように今作は完成されており、さながら凱旋的な色が濃く滲み出た続編とも言える内容。6年ぶり……それもファミコンの成熟期に出しただけにある様変わりと『ロードランナー』との関連性のない、『ボンバーマン』という独立した作品であることを堂々と見せつける作り込みが光る作品に仕上げられている。

今作の魅力を言うならば、順当な進化に徹した作り。PCエンジン版『ボンバーマン』からの逆輸入を行いつつ、ファミコンで発売された『ボンバーマン』の続編としての”らしさ”にこだわった作りの数々が光る。
特に「ノーマルモード」の変わらなさはその象徴だ。相変わらず、今回もステージを駆け抜けては爆弾を駆使して迫りくる敵や障害物を退かせていくことに徹する。PCエンジン版『ボンバーマン』には各エリアの最終ステージにボスとの戦闘が繰り広げられる新展開が盛り込まれ、それによって大きな起伏が付けられていたが、今作にそれは逆輸入されてなく、前作同様にひたすら出口の扉を探しては入ることを繰り返していく内容に落ち着かせてしまっている。それすなわち、前作のちょっとした難点でもあった地味な展開に改善なし。狭いステージの追加、エリアごとに変化する背景と舞台と言った仕掛けを加えてはいるものの、根っ子の手応えは前作と大差ないものになっている。ボス戦は全体の構成を引き締めるいい要素なのに、それを輸入しないとはなんと勿体ぶったことをと言いたくなるが、それが前作こと、ファミコンの『ボンバーマン』の手軽さを厳守する狙いによるものとすれば、意外とアリだと思える措置。確かに前作は同じことの繰り返し故に派手さが無かったが、返ってそれが手軽に遊べる魅力を作り上げていた。自らにも被害を及ぼす爆弾を使うなりに緊張感は持続し、いつ自滅するか分からない恐ろしさもあることから、同じことの繰り返しになる本編の流れには必要以上に不安を高めない為の役割を果たしていたところもある。そして、そんな展開に独特の面白さがあったのも事実だ。そんな前作から6年のブランクを経て発売された続編なのだから、進化を行き過ぎると久々に遊ぶプレイヤーを尻込みさせかねない。現実的に考えるなら、単純にROM容量的な限界から採用は取り除かれたのだと思われるので、ここまでの考えはポジティブ過ぎる妄想であるが(汗)、あえて前作と根本的な遊びをそのままにした所はPCエンジン版の『ボンバーマン』を遊んだ経験がなく、前作の緊張感のあるゲームプレイに対する印象が強すぎるプレイヤーにとっては適切な配慮。ソフトランディング的な進歩に留め、安心して遊べる作りに落ち着かせたのはいい判断だったと言えるだろう。制作スタッフ的にはボス戦を入れたかったのかもしれないが、久しぶりの新作であるなら、あえてそのままにするのも一つの選択肢。
また、基本的な遊び応えはそのままにしつつ、変えるべきところはしっかり変えているのも見事。特にコンパクト型のステージ、エリアの概念が導入されてエリアごとに舞台が変わる仕掛けはいずれも効果的に機能している。エリアの概念に関しては、プレイの区切りを着けられるようになったのも地味ながら嬉しいところだ。延々と50ステージをクリアしていくとなると、どこで区切りを着けるべきかはプレイヤーの任意に委ねられてくるのもあって、時には勢い誤って深い所まで進めていってしまい易い。そこを本作はエリアという区切りを設けることによってある程度ながら制御でき易くなり、少しずつ進めていくスタイルにも適応した構成へと進歩。事実上の指標が設定されたことで、1日1エリアだけみたいなちょっとずつ攻略で気軽に進めて行けるようになったのは大きな改善点と言えるだろう。この仕組み自体はそんなに真新しいものではなく、任天堂の『スーパーマリオブラザーズ』と言ったアクションゲームで採用されたものを起用した格好だが(ついでに言うと、PCエンジン版『ボンバーマン』にも採用されている)、改めてそのように分けることはゲームをより遊び易くすることに繋がり、起伏も与えることを思い知らされる次第。正直、前作もこの方式を採用してみるべきだったのではと言いたくなってしまうところだ。ステージに関しては、ボンバーマンに襲いかかる敵も前作に増して手ごわくなり、中でもワープしてくるタイプ、爆弾に姿を変えて自爆するタイプの二種類は結構な脅威。前作に登場したメンツも数名おり、新種のキャラクターと連携してボンバーマンに襲い掛かってくる。壁を抜けて攻撃を仕掛けてくるタイプも地味に増えているので、対処する際の緊迫感は十分。この敵バリエーションの強化もまた、前作以上に起伏のある展開を提供してくれる。
他にバランス周りでも前作では反則気味だった「耐火スーツ」の性能が緩和され、爆風お構いなしのゴリ押しも効きにくくなるなど大きく再調整。全体のボリュームも前作同様に50近くのステージが用意されているが、コンパクト型ステージが登場してテンポが良くなり、サクサク進めていけるように改められ、より遊び易くなっている。エリアごとの舞台も「刑務所からの脱獄」というストーリーを反映して、全体的に泥臭く、殺伐としたものになっていて、いい意味で前作とは路線の異なるものになっているのが印象的。色々と粗削り且つ、容量の制約も感じられた前作だが、このように今回はそのテイストを残しつつも変えるべきところは変えた作り。悪い意味でそのままな所もあるが、独特の緊張感と手軽さが洗練された続編に完成されている。久しぶりに遊ぶ『ボンバーマン』としては、非常に適切な作品と言ってもいいだろう。
とは言え、バランス面も再調整こそあれど、ゲーム始めて間もなく壁を通過する敵と先のテレポート系の敵を相手にしなければならないと言ったおかしな所が。中でも最後のエリアは全ステージが横に長い種類であるのに加え、出口の扉を攻略開始間もなく発見できなければ、時間切れによるミスが確約されるという非常に乱雑なバランス。そこに牙を向くかのようにソフトブロックの数も増え、初期装備だとそれらを破壊していくだけで間に合わなくなるなど、理不尽寸前な難易度になってしまっている。幸いにしてアイテムによるパワーアップで爆弾の数、火力はゲームオーバー後のコンティニューでリセットされず、粘り強く挑めば辛うじてクリアできるようにはなっているが、スーパープレイを強いるかのような調整はあり得ないの一言。好意的に見ればエリアの個性になっているが、広いステージで全体を構成するなら、制限時間にはもう少し余裕を持たせて良かった。この辺には配慮不足を痛感させられる次第だ。

また、少しネタバレになってしまうが、最後の最後ぐらいはボス戦を入れても良かったのでは、と言いたくなるところも。ファミコンのボンバーマンの続編として、気軽に遊べる部分を尊重させるのはいいが、ストーリーを考えると最後ぐらいはバシッとプレイヤー側に決定的一撃を与えられる場面を用意しても良かった。それもあって、エンディング到達後に得られる達成感も弱い。前作のような衝撃の事実が明らかになることもないし、ここに関しては大きく劣ると言わざるを得ない。色々話題を呼んだ所もあっただけに、続編を謳う作品であれば再び攻めて頂きたかったものである。
そんな残念な所も目立つが、難易度自体は辛うじて理不尽の域に達していないのが救い。また、対戦モードは元々PCエンジン版で確立していた面白さがそのまま継承されていて、思わず何度もプレイしてしまうほどに白熱する内容に仕上がっている。二人専用、三人専用と、ゲームモードが個別に分けられているのもちょっとした特徴。地味なところだが、純粋な実力勝負になるバランスでまとまっているのも素晴らしい。登場するアイテムが爆弾、火力、ドクロの三種類しかなく(※二人プレイ時はドクロ未登場)、片方のプレイヤーが一方的になり得るパワーアップが登場しないので、完全な駆け引きが終始展開される。ルール把握も容易で、全くプレイするのが初めてなプレイヤーも直に入っていける作りになっているのも良心的。より内容に深みを与えるならば、他のアイテムも追加して然るべきかもしれないが、結果的に純粋な対戦プレイを堪能できるのでこの判断は大いにアリ。
何気にそれぞれのモードが一人でプレイできてしまうのも面白い。勿論、その場合は一人でただの的と化した他のキャラクターを倒していく非常に味気なく、切なさすら覚える展開になるが。ファミコンのハード設計上、プレイ人数が揃わないとダメのような制限をかけられなかったのかもしれないが、せめて三人対戦時ぐらいは制限をかけても良かったのではないだろうか。欲を言えば、コンピュータが操作したキャラクターと対戦できる機能も欲しかったところである。

その他、グラフィックと音楽に関しては及第点の仕上がり。音楽は前作の良さを引き継ぎつつ、曲数を増やすなど順当なパワーアップを遂げた仕上がりになっている。ノーマルモードがエリア分けされた構成になりながら、それぞれのエリアごとに専用の楽曲が用意されたわけでないところは少しズッコケではあるが、それでも最後のエリアではそこでしか聞けない楽曲を流すなど押さえるべきところは押さえた仕上がり。しっかりと盛り上げ所を押さえるところには制約のあるファミコンでも可能な限りやれることをやり通すという制作スタッフの執念とこだわりを実感させられる。
演出周りも前作にて完成されていたものをそのまま踏襲。今回はエリア開始前に一枚絵によるデモも挟まれるようになったほか、ゲーム開始時にはちょっとしたオープニングデモも挟まれるようになったので、より凝った仕上がりになっている。対戦プレイ時にも展開をより盛り上げる為にイントロ的な演出を挟んだり、大きなキャラクターを動かしたりなど、細かなこだわりが炸裂。それらの作り込み具合には伊達に前作から6年も経過した後だけにあると唸らされるだろう。
より起伏が増しつつ、前作の手軽に遊べる魅力をそのまま踏襲したシングルプレイことノーマルモード、必要最低限の要素に留めながらも白熱必至の対戦プレイ、更に洗練された操作性とグラフィック、演出など順当な進化を遂げている本作。良くも悪くも前作とやることが変わっていないノーマルモードの内容と後半のシビアな展開の多さには疑問符が付くほか、上位ハードで作られた作品の事を考えると見劣りしてしまう所もあるが、ちゃんと遊べてパーティゲームとしてもこの上なく活躍してくれる良作である。前作経験者は勿論のこと、誰もが取っつき易くて白熱できる対戦ゲームを欲しているプレイヤーにもお薦めできる一本だ。上位ハードから凱旋してきたなりの進化を体験してみよう。
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