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≫ロックマン6 史上最大の戦い!!
■発売元 カプコン
■ジャンル アクション
■CERO A(全年齢対象)
■定価 ファミコン版:7800円(税別)
バーチャルコンソール版:476円(税別)
■公式サイト ≫VC版:(3DS) / (WiiU)
▼Information
■プレイ人数 1人
■セーブデータ数 無し(※パスワードコンティニュー形式)
■総説明書ページ数 36ページ
■推定クリア時間 3〜5時間
西暦20XX年。ドクター・ワイリーの世界征服の野望への対抗などを目的とした「世界ロボット連盟」が組織された。
それから1年後。世界各国の科学者の協力と資金面で連盟を援助している「エックス財団」のバックアップによって、ロボット工学は飛躍的な進歩遂げる。だが、ロボットを平和の為以外に使おうとする者が居なくなった訳ではなかった。

そして遂に全世界衛星中継のもと、第一回最強ロボット選手権が開催される。
しかし突然、連盟を援助してきたエックス財団総帥「ミスター・エックス」がロボットを強奪。彼は自分こそがワイリーの影のスポンサーであることを明かし、八体の世界最強のロボット達を使った世界征服に乗り出すことを宣言した。
そして、八体のロボット達は世界各地への攻撃を開始。一連の事態をライト博士の研究所で目にしていたロックマンはミスター・エックスの野望を食い止めるべく、戦いへと向かうのだった。
▼Points Check
--- Good Point ---
◆もはや定番中の定番とも言える攻略ルート構築の自由度の高さを売りとした本編構成
◆威力が下方修正され、ホドホドの強さに収まったチャージ攻撃こと「ハイパーロックバスター」
◆ホバリング、パンチ攻撃と言った機動性に富んだアクションが楽しめるラッシュとの合体システム
◆世界各地より結集したロボット達が今回の相手という設定を反映させた、国際色に富んだステージロケーション(シリーズでは初めてとなる、日本を舞台にした和風のステージも登場する)
◆同じく国際色に富んだデザインとシリーズ伝統の多彩な攻撃パターンで魅せる八体のボス達
◆敵の攻撃による地形変化、吊り天井、潜伏と浮上を繰り返す潜水艦など、ファミコンの表現上の限界を突き詰めるこだわりと仰々しさが光るステージ内ギミックの数々
◆過去のシリーズで培った表現技法をフル投入する形で描写された大型の中ボス達
◆ボスに対しては効果を発揮しないなど、適切な性能に修正された攻撃用サポートキャラ「ビート」
◆ビート解禁に関連した要素として盛り込まれ、ステージ構成に更なる深みを与えたプレート集めこと「ルート分岐」
◆前作にて完成されたものをそのまま継承した操作性(シリーズの極みを感じる手触り感)
◆初心者に遊び易いバランスにしつつ、前々作基準の手応えのあるものに回帰した難易度設定
◆前々作からの定番とも言える、捻りを加えた終盤が印象的なやり応え十分の本編ボリューム
◆同じく前々作基準のものに戻された戦闘バランス(チャージ攻撃での戦闘も歯応えのあるものに)
◆少ない色数を活かしてスーパーファミコンのレベルに近づこうとする気迫が感じられるグラフィック
◆国際色に富んだロケーションを反映させた、多彩な作風のものを取り揃えた音楽
◆多重スクロール、モザイク表現など、前作譲りのファミコンの限界を突き詰めた演出周り
◆シリーズとしては異例の幕引きが描かれるストーリー

--- Bad Point ---
◆大型の中ボス、ボスを倒した際の爆発が地味になり、全体的に迫力が衰えたエフェクト演出
◆ステージの密度を高める措置としてはアリだが、間延び感も否めないプレート集めによる分岐
◆合体システムの使用を強要しがちなステージ構成(その所為でテンポが悪くなっている所も)
◆エフェクトの弱々しさと発射時の音の弱さが引っかかる「ハイパーロックバスター」
◆いつになく散漫な攻撃パターンに設定された大型ボス全般(若干の雑さが見え隠れする)
◆シリーズ六作連続であるがゆえにマンネリ感が滲み出た本編構成
◆相変わらず盛り過ぎの感が否めない最終ステージ(パスワードによる再開も例によって無理だが、数が少なくなってたり、一部短いステージが用意されると言った改善点もある)
◆突っ込見所満載にも程がある今回の敵「ミスターエックス」(どう見てもアイツなのに、その正体にロックマンが全く気付かないなど、ストーリーもいつになく雑な作りになってしまっている)
▼Review ≪Last Update : 12/17/2017≫
全ての事件を裏で操っていた、影の支配者が現れた!

(どこから突っ込めばいいのだろう…。)


カプコンの看板アクションゲームシリーズ『ロックマン』の六作目。ファミコン向けに発売されたロックマンの最終作で、シリーズとしては初めて海外プレイヤーからのボスキャラクター公募を実施した作品でもある。

ファミコン後期作品なりの成熟した完成度と溢れ出るマンネリ感が良くも悪くも光る良作だ。

内容は過去五作同様、横スクロールで展開するステージクリア型アクションゲーム。ロックマンを操作し、ロボット選手権に出場した八体のロボットを奪い、それらを用いて世界征服を企むミスターエックスの打倒を目指すというものだ。
システム周りも過去五作を踏襲。前作で初登場した新サポートキャラクターの「ビート」とその解禁に伴う探索要素などは今作も続投となっている。反面、移動と攻撃の両面を持ったサポート武器「スーパーアロー」、使った際の効果が変化するサポートアイテム「ミステリー缶」は廃止。更にシリーズ三作目より出演していたサポートキャラクター「ラッシュ」の変身形態まで全て削除。前作でも「ラッシュマリン」が削除され、「ラッシュコイル」と「ラッシュジェット」の二つに絞り込まれていたが、とうとうそれらまで無くなってしまった。しかし、その穴を埋める形で新たなシステムが実装されている。
それが「合体システム」。少し紛らわしい解説をしたが、無くなったのは変身形態だけ。ラッシュ本人は普通にサポート役で登場する。ただ、そのサポートの仕方が大きく異なる。その名の通り、ロックマンと合体してその力を振るうようになったのだ。その為、今回のラッシュはロックマンをグレードアップする「パーツ」として、その役割を大きく改めている。
合体して変身できる形態は「ジェットロックマン」、「パワーロックマン」の二種類。「ジェットロックマン」はその名の通り、ジェット噴射による一定時間の空中浮遊が可能になる形態。仕組み的には前作までの「ラッシュコイル」と「ラッシュジェット」の特色を足して二で割った感じで、主に移動周り、高い所にある梯子や足場へと渡る際に活躍するものになっている。後者の「パワーロックマン」はこれまでのラッシュとは趣の異なる攻撃特化型の形態。パンチによる近接攻撃が可能になる。また、ロックバスター同様にチャージ攻撃も可能。しかも最大チャージ時であれば、行く手を阻むブロックを破壊したり、敵のガードを無視した貫通攻撃、押し返しと言った事もできてしまう。近接攻撃故に敵に近付かなければならない上、リーチも短く、遠距離武器のロックバスターほど使い勝手は宜しくないが、使い方次第では戦況が一変したり、ステージ攻略の流れまで変わったりする事も。シンプルではあるが、攻略面に奥行きを与える形態に仕上げられている。また、これまで移動周りでの活躍がメインだったラッシュの可能性を広げた形態になっているのもちょっとした見所。真の意味でロックマンと共闘するその姿には、彼(?)自身の進化を感じさせられるかもしれない。以上、二つの形態がこれまでの「ラッシュコイル」、「ラッシュジェット」の代わりとして導入。それに伴い、ステージの構造及びギミックもこれらの形態を活用したものが登場するなど、過去のシリーズ五作とは毛色の異なる作り込みが図られている。
なお、合体自体は至って単純で、武器選択画面から使いたい形態を選ぶだけ。選んだ後、本編に戻ればロックマンが該当の形態へと変身し、個々のアクションが使えるようになる。更にこの二つの形態にはエネルギー切れの概念が無い。基本、無限に使い続ける事ができる。一応、合体時に武器エネルギーが表示されるが、あくまでも使用可能な時間及びチャージの威力を示すもので、地上に着地するか、梯子に捕まる事で自動で回復するようになっている。なので、エネルギー切れの心配もなく、思うがままに個々のアクションを楽しめる。こう言ったところでも、過去のラッシュとの違いを強調。それもあってか、いつになく存在感のあるキャラクターになっているのも今作の特色の一つだ。しかし、良い事ばかりではなく、合体するとスライディングができなくなる弊害も。加えて、今回は「ラッシュコイル」のように初期段階から使う事ができない。過去の「ラッシュジェット」みたく、特定のボスを倒す事によって解禁される方式になっている。その為、今作はゲーム開始時の装備は標準武器のロックバスターのみ。『ロックマン2』以来の寂しいラインナップとなっている。それもあってステージ内の行動範囲が限られているだけでなく、難易度も大幅にアップ…という事は無く、基本的に各形態共にあればステージ攻略が多少楽になる程度で、その形態が無いと突破できないシチュエーションに関してはメインの8ステージにおいては皆無。公平さを期したレベルデザインが実施されている。一部、それらの形態を活用する事を推奨する場面もあるが、別に使わずともゲームクリアは可能。そう言ったプレイヤーの遊び方を極端に縛らないスタンスは今作も健在。プレイヤーの思うがままの攻略が楽しめる、ロックマンらしさを尊重した作りになっている。
ただ、完璧な攻略を促すかのような要素も今作には盛り込まれている。それがルート分岐。今作ではボス部屋が二つ存在するステージが一部において登場。そのどちらか片方を倒す事で、前作に登場したサポートキャラクター「ビート」のプレートが手に入る仕掛けが実装されているのである。前作で言う所のプレート集めを大胆な形へと改めた格好だ。一応、プレートを落とさない”偽者”のボスを倒してもペナルティは無く、そのままゲームが進むのだが、「ビート」が使えなくなるだけあって、その後の難易度は大きく一変。なるべく、プレイヤーに本物の撃退を促すかのようなバランス取りが成されている。「ビート」を使いたいのに間違って偽者を撃退してしまったら、またステージを一からやり直すハメになるなど、面倒臭い印象も否めないが、ビートのプレートは前作の半分(8枚から4枚)に減少している上、正規ルートのボスを倒す事で手に入るのでワリと簡単。取り漏らしを許さない場面があった前作よりかは遥かに良心的と言えるだろう。また、こう言った要素を取り入れた事でステージの密度も濃くなるなど、やり応えと探索する楽しさも大幅に強化されている。前作も前作で、プレート集めの所為でボスを倒したらそれで終わりとならない奥深さがあったが、それをより大胆なスタイルへと改めた作りは、経験者ならば唸ること請け合い。併せて、豊富なギミックと演出の数々にはファミコン後期作品の意地というものを実感させられるだろう。
この他、件の「ビート」も前作の異様な強さにメスが入り、ボスに対しては効果を発揮しない方式へと一新。『ロックマン4』より初登場し、後期ロックマンシリーズのターニングポイント的な存在になった「チャージショット」もビート同様にメスが入り、強過ぎず弱過ぎずの中間の威力に修正されると言った改良が施されている。併せて名称も「スーパーロックバスター」から「ハイパーロックバスター」へと改められたのだが、名前と威力が思いっきり矛盾しているのはご愛嬌。
全体的には前作をベースにしつつ、優しめの難易度を始めとする部分の再調整を図り、「合体システム」と言った新たなシステムを盛り込んだ正統進化系の内容に完成されている。そのバランスからして、基本的には前々作への回帰を図ったかのような作り。安定感と新しさを目指すコンセプトが光る続編になっている。

そんな本作の魅力は、ファミコン後期作品ならではの成熟した作りと安定感抜群のゲームバランスだ。前者は、制作スタッフのファミコンを知り尽くした作り込みの数々が光る。前作もモザイク処理を取り入れたり、あるステージにおいて多重スクロールを実装するなどのハード性能の限界を突き抜けた演出が炸裂していたが、本作はそれらがより仰々しいものへと進化。もうスーパーファミコン向けに作ったら、と物申したくなるほど、限界への挑戦が際立つ仕上がりになっている。
特にステージ構成全般はその象徴だ。多重スクロールは勿論のこと、背景を犠牲にしてまで表現した吊り天井、潜水艦、海面と言った派手なギミック、ロックマンに迫り寄ってくる大型の中ボスが登場するなど、ファミコンにおける表現上の限界を突き詰めたネタの数々が多く仕込まれている。特にギミック周りは前作のノウハウが活かされているのみならず、ステージの制作を担当したスタッフの「表現面で犠牲が生まれようが実現させる!」という執念溢れる作りになっているのが実に印象的。その執念によって、これまでのファミコンで発売されてきたシリーズの中でも傑出した迫力とスリルを演出したギミックにまとめ上げられているのには素直に驚かされるのと同時に、クリエイターの魂を感じさせられる。同じことは中ボスにも現れており、前作のウェーブマンステージに登場した中ボスほどのインパクトは無いにせよ、それまでのシリーズのセオリーを崩す攻撃パターンとデザインを施したものに仕立て上げるなど、シリーズ経験者のみならず、未経験者にも驚きを与えるキャラクターとして作り込んでいる。主にこれまでのシリーズ経験者なら、そのこれまでのセオリーから外れた動きには、良い意味で意表を突かれること請け合い。今までのようにその場に鎮座せず、迫ってくるようになったその姿には制作スタッフの技術の成熟と執念だけに留まらず、ファミコンでもこんな表現ができるという底知れぬ可能性というものを実感させられるだろう。
また、今までのシリーズのレビューでは後述で語ってきたグラフィックも、今回は作品の売りの一つとして挙げられるほど、圧巻の完成度を誇る仕上がり。特に背景周りの描き込み具合が本当にファミコンのゲームなのかと、僅かな色数でこんな質感のあるドット絵が描けるものなのかと、思わず目を疑ってしまうほど美しいものになっている。しかも、あるステージにおいてはとある背景を描く為だけにラスター処理(※波のように揺らめく表現)まで用いているほど。前作のモザイク処理同様、ファミコン側では実現するのもやっとな表現をサラリとやってのけてしまっているのだ。それでも実装しているのは一箇所のみと、限界を感じさせられる使われ方にはなっているのだが、少ししか使われていないが故にその場面のインパクトは抜群。また、リアルタイムで描写される訳では無いが、あるステージではスタート当初は朝だったのが、終盤以降になると夜になっているなど、時間の経過まで克明に描写。さすがに表現上の限界もあってか、足場のグラフィックまで変わる仕掛けはないが、限りある方法を用いてステージ全体の臨場感を作り出そうというデザイナースタッフのこだわりには感心させられるものがある。そして、基本的に遊びの部分にそれほど影響を及ぼさないファクターではありながら、ステージを奥へ奥へと進んでいく事の楽しさと嬉しさを感じ取って欲しいというメッセージを込めたかのようなものになっているのも秀逸の一言に尽きる。これもまた、先のギミック同様にシリーズ経験者であれば、その異様な進化と成熟ぶりに驚かされるはず。背景だけでなく、キャラクター周りのドット絵、特に中ボスを始めとする大型キャラクターの完成度は目を見張るものがあるので、そちらも必見。随所において、カプコンの凄味というものを痛感させられるだろう。
この他、挙げたゲームバランスも成熟ぶりが色濃く現れた部分。条件を達成しないと使えない制約はあれど、さすがに強過ぎた感が否めない「ビート」は雑魚敵専門の攻撃サポートを行うキャラクターになり、一方的なボス戦が発生する事が無くなったほか、チャージショットの威力も改められたのに加え、残機アップのアイテムもそう頻繁に登場しなくなるなど、総じて四作目に近いものにまで改められている。それでいて、敵配置やトラップ等は前作程度に落ち着かせるなど、易しいところを残しているのも秀逸。難し過ぎる事も無く、優し過ぎる事も無いそのバランスはシリーズでも随一。ある意味、シリーズの究極形とも言えるその絶妙さにもまた、集大成と言えるものを感じさせられるだろう。
とは言え、六作目である故のマンネリ感が漂う作りになっているのも事実。ラッシュとの合体、ルート分岐の新要素を入れているとは言え、基本はいつものロックマン。変わり映えしない内容なので、全シリーズを遊んできたプレイヤーはもうファミコンだと限界なのではと感じてしまうかもしれない。また、新要素もルート分岐は返ってゲーム全体を複雑化させた感も否めず。特にビートの入手にこれが絡んでくる為、完全攻略を目指すとなると二度手間が生じる。何故、こう言った仕掛けを盛り込んだかの意図もはっきりしない上、単にボリュームを上げる為だけに入れたのではという薄っぺらさが現れたものになってしまっているのが残念な所ではある。他に合体システムを強要させるような場面の多さも気になるところ。その所為で足止めされることも多く、いつになく進行テンポが悪くなっているのにも詰めの甘さを感じざるを得ない。
それでも、ちゃんと面白い内容に完成されているのはさすがの一言。そして、前作を適度に軌道修正したゲームバランスは素直に評価できる。単体のアクションゲームとしても十分遊び込める内容になっているのも特筆すべき部分だ。そういう意味でも盤石の一品。高い安定感を誇る続編になっているのだ。同時に前作のプレイヤー層拡大も図った魅力もそのまま。シリーズ入門編としてもベストな作品になっている。

操作周りも前作で完成形に達したスタイルを踏襲。「特殊武器」の使い勝手も大きく修正され、過度に癖のある武器もなく、気持ちよく使いこなせるラインナップになっている。この辺もまた、四作目への回帰が図られた箇所と言える。ただ、スライディング中にジャンプする事ができなくなった上、そのスライディング後に僅かな硬直が発生するなど、疑問符の浮かぶ変更点も。この所為で前作までの機敏な動きができなくなった所は、経験者なら違和感を覚えるかもしれない。
更にボリュームに関しては、前作及び前々作と変わらない。悲しいことに、最終ステージにおけるパスワードコンティニューの難点もそのまま。今回も最終ステージは通しプレイ必須の一本道構成になってしまっている。ただ、『ロックマン3』以来のボスが登場しないステージが用意されるなど、前々作よりも難易度は引き下げられているので、改善が図られていない訳ではない。また、これまで通りに基本的な遊び応えと充実感は申し分無し。特に今回は探索周りがより奥深いものになっているほか、中ボス戦の頻度が増えたのも相まって、更にやり応えのあるものに進歩している。サプライズの仕込まれた最終ステージの作りも健在。ただ、今回は黒幕のミスターエックスの見た目からして逆に呆れてしまうかもしれない。何でまた、そんな事になるのかは彼のイラストを見れば分かる。つまり、そういう事だ。そんな訳で、今回はストーリーもそれほど期待してはいけない。正直、歴代のシリーズの中でも屈指の突っ込み所満載の内容かもしれない。ただ、エンディングの締め方はシリーズ経験者なら必見。まさかの終わり方に次回作が待ち遠しくなるだろう。
また、シリーズ伝統の名曲揃いの音楽は今回も健在。世界各国が舞台となる国際色のあるロケーションを活かした、バラエティー且つ耳に残ること必至の素晴らしい楽曲が炸裂する。特に今回はメインの8ボスステージの曲全般の出来が大変素晴らしく、シリーズで見ても随一の完成度になっている。中でもフレイムマン、ウィンドマン、プラントマンの三ステージの楽曲は必聴の価値あり。また、最終ステージも前作同様に曲数が減ってしまっているのだが、これまた素晴らしい仕上がり。特にミスターエックスのステージ全般は先の三曲と併せて要チェックだ。

反面、演出周りはグラフィックの強化とは対照的に劣化。特に最終ステージに登場する大型ボス達の撃破演出からフラッシュエフェクトが取っ払われた影響で、非常に地味なものになってしまった。元々、フラッシュ自体が強めで、プレイヤーの目の負担を考慮してカットに踏み切ったのかもしれないが、それにしたって削った反動が大きい。おかげで、大きなボスを倒した時の達成感と爽快感も弱い。これまでのシリーズの撃破演出が好きだったプレイヤーにしてみれば、この修正は改悪だと言いたくなるだろう。目の負担を考慮してカットした理由自体は分からなくもないが、無いにしても画面を揺らすなり、爆発エフェクトを増やすなりして対処できなかったのか。今回、爆発の効果音は4のものを流用していて、質感に関しては申し分のないものになっているのに、肝心の演出がこれでは宝の持ち腐れとしか言い様がない。グラフィックを頑張るのも良いけど、派手さも相応に作り込んで欲しかったところだ。これもある意味、犠牲の一つなのかもしれないが、アクションゲームとしての爽快感というものを忘れないで頂きたい。
他にも、最終ステージに登場するボスが絵的には迫力十分ながら、攻撃パターンが単調でイマイチなものになっていたりと、これまでのシリーズらしからぬ作り込みの弱さが見受けられるのが気になるところ。ある特殊武器で戦えば一方的にノーダメージで攻め込める事ができるなど、やや雑な調整が図られたボスが居るのにも息切れを察してしまう。こういうのを見る度、スーパーファミコンで作った方が良かったのでは、と突っ込みたくなるのは野暮なのだろうか。
ともあれ、そんな過去作からレベルダウンした所もあるが、総合的な完成度は良好。素直に良作以上の出来と言い切れる作品に仕上がっている。また、先の通りにカプコンのファミコン向けアクションゲームの集大成としての側面も併せ持っており、数々の無茶振りが光る内容にもなっている。マンネリ色と息切れ気味な所も少なからずあるが、相変わらずの安定ぶりと手応えのあるアクションで楽しませてくれる今作。シリーズファンならば要プレイの傑作だ。未経験者、主にアクションゲーム好きにもお薦め。随所にて炸裂したファミコンらしからぬ表現の数々はまさにカプコンの本気と言わんばかりの執念に満ち溢れている。是非、機会があったらその凄味をご覧あれ。お薦めです。
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