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≫ロックマンX
■発売元 カプコン
■ジャンル アクション
■CERO A(全年齢対象)
■定価 スーパーファミコン版 : 9975円(税込)
バーチャルコンソール版(Wii) : 800Wiiポイント
■公式サイト ≫VC版(Wii)
▼Information
■プレイ人数 1人
■セーブデータ数 無し(※パスワードコンティニュー形式)
■総説明書ページ数 紛失している為、不明
■推定クリア時間 2時間〜3時間
西暦21XX年。
人間に近い頭脳を持つロボット『レプリロイド』と人間が共存する世界。この世界では電子頭脳に支障をきたしたレプリロイド『イレギュラー』の問題が深刻化していた。

これに対し人間達はレプリロイドによる警察組織『イレギュラーハンター』を創設、事態の収拾に乗り出した。ロックマンXは、そのイレギュラーハンターの一員。また、エックスが所属する第17部隊隊長のシグマは、イレギュラーハンターの中でも最強と言われ、また優れた頭脳の持ち主として名高い存在だった。

だがある日、人間達が最も恐れていた事態が現実となる。
シグマがイレギュラーと化してしまったのだ。
人間を抹殺せよ……、このシグマの掛け声によって、レプリロイド達は一斉に暴れ出し、世界中で大規模な反乱が巻き起こった。この反乱を阻止する為、多くのハンター達が彼らに立ち向かったのだが、皆シグマの圧倒的な力の前に敗北。
残された希望はエックス、そしてその親友であるゼロの2人のみとなった。

エックスは、ゼロと共にシグマと彼に従うレプリロイド達の反乱を阻止する為、立ち上がる。
果たして、この戦いの結末は…?
▼Points Check
--- Good Point ---
◆最後に待ち構えるボスを倒しながら進めていく、シンプルで分かり易い進行形式
◆コントローラの全ボタンを使用しながらも、すんなりと馴染める優れた操作性
◆ゲーム本番への準備体操として効果的に機能してる、新要素『オープニングステージ』
◆自分なりの攻略ルートを自由に作れる、戦略性に富んだステージ選択システム
◆ステージ選択システムの戦略性に更に深みを与える、ステージ変化システム
◆変化を通じて入れるようになる部屋など、細部まで作り込まれた全13ステージ
◆遊ぶ度に自らが進化していく過程が面白い、パワーアップシステム(特にパーツ絡みのシステムの斬新さは秀逸)
◆落下の恐怖を減少するだけでなく、アクション初心者に希望すらも与えてくれる新アクション『壁蹴り』(使い勝手も抜群)
◆いかにも「戦っている」事を強調した、躍動感に満ちた動きが印象的なボスキャラ達(弱点武器で攻撃した際に見せるリアクションも面白い)
◆上達を実感できる、やり応えに満ちた絶妙のゲームバランス
◆重厚でカッコイイ、優れた音楽(特に鉱山ステージ、塔ステージの曲は秀逸)
◆王道ながらも熱い、ドラマティックなストーリー展開(キャラが立ってる)
◆アクションゲームの手応えを何よりも尊重した、爽快感に満ちた迫力ある演出
◆格闘ゲームファン爆笑間違い無しの、驚きの隠し必殺技(ボイスも必聴(笑)。)

--- Bad Point ---
◆作りがあまりに簡素な最終ステージ後半(尻つぼみ…。)
◆あまりにも強力過ぎるラスボス(特定の攻撃しか効かないからきつ過ぎる)
◆取得法がちょっと意地悪な、塔ステージのライフアップアイテム(そのステージのボスの特殊能力が必要となる。この為、若干の水増し感が否めない)
◆アームパーツのカプセルが隠されている所が嫌らし過ぎる(ギリギリでジャンプしなければならないというのは…。)
◆メモ必須なパスワード(要素的に仕方が無いが、…覚え難い)
▼Review ≪Last Update : 8/4/2007≫
長き苦悩、ここに始まる。

ロックマンシリーズ、新章突入。


じゃんけんの三すくみを取り入れた特殊武器システムと自由度の高いゲーム展開、高いアクション性で好評を博した、カプコンの看板アクションゲーム『ロックマン』シリーズのスーパーファミコン初進出作品にして、新生シリーズ第一弾。

よりハードに、それでいて自由度の高くなったアクションとユニークなゲームシステム。
新シリーズ第一弾を飾るに相応しい、優れた完成度を誇る名作アクションゲームだ。

ゲーム内容は、横スクロールタイプのステージクリア型アクションゲーム。プレイヤーは主人公のエックスを操り、多種多様なボスが待ち構える自由に選べる8つのステージを多彩なアクションを駆使しながら攻略し、倒したボスから得た特殊武器を駆使して残りのステージに挑みながら、最後のステージを目指して突き進んでいく。
基本的なシステム周りは、ファミコンで発売されたロックマンシリーズと同等のものを継承。しかし、細かな面において大きな相違点があり、それらの中でも特に際立つものとして、まず第一にオープニングステージの存在が挙げられる。
ファミコンで発売されたロックマンシリーズは、基本的にゲームを始めると直に8つのステージの選択ができるようになり、それぞれ自分の好きなステージからゲーム本編を始める事ができるという、極めて自由度の高い作りとなっていた。
それに対して本作では、ゲームを始めるといきなり何の前触れもなく最初のステージがスタート。プレイヤーが任意でステージを選ぶ事もなく、いきなりステージ攻略が始まってしまうのである。そして、このオープニングステージを攻略すると、ようやく本番であるお馴染みの8つのステージ攻略がスタートするのだ。
いきなりステージ攻略が始まってしまう事に対し、それまでロックマンシリーズを遊んできた方は「もし、クリアできなかったらどうしよう…」と不安を抱くかと思われるが、基本的にこのオープニングステージは入門ステージという事もあり、難易度は低め。シリーズ未経験者でも落ち着いてプレイしていけば普通にクリアできるバランスなので、恐れる必要は無い。また、このステージはチュートリアルの側面を兼ね備えており、実際のプレイを通じてジャンプなどの基本的なアクションを一通り習得する事ができ、安心して本番の8つのステージ攻略に臨む事ができる大きなメリットもある。
初っ端からプレイヤーを突き放し、後は自らの好き勝手で進めていく自由奔放さが売りだったファミコン版の事を考えると、この試み自体は作品そのものの魅力を殺すものと捉えがちではある。しかし見方を変えれば、ファミコン版には一切、初心者に練習の場が無く、常に何処もが本番という初心者にとってはあまりに辛らつな敷居の高さがあった。そんなファミコン版の辛らつな敷居の高さを撤廃させ、より門戸を広げる為の工夫として、この入門編とも言えるオープニングステージを導入した事は、大変意義のあるものであったと言える。プレイのし易さを促進しているだけではない。
ゲーム外の部分だが、ストーリーにおける人物関係や世界観などの解説も本ステージでは効果的に行っており、よりシームレスに作品世界に浸っていく事ができる。下手に難解な設定をテキストで解説したりせず、身近な人間関係を通じて緩やかに全体像を広げていく姿勢も、自己顕示欲が出てなくて好感が持てる。一度に中身を見せるのではなく、緩やかに見せていく。このような試みが成されてる事もあり、本作はファミコン版のロックマンシリーズをプレイしていない方でも、安心してゲーム本編に溶け込む事ができる。まさに、シリーズとしては革新的な進化。非常に間口が広くなっているのだ。

システム面でも、本作は実に意欲的なチャレンジをしている。そのチャレンジというのが、第二に挙げられる特定ステージの攻略によるゲーム展開の変化で、本作では特定のステージをクリアすると、他のステージのトラップが無くなったり、その影響で道中に登場する中ボスが弱くなるなどのユニークな要素が盛り込まれているのだ。また、ステージによってはこの変化によって初めて入れるようになる部屋があったりと、僅かに謎解き要素も含まれている。
何処のステージから始め、そして簡単な所か、或いは難しい所から始めるかは基本的に全てプレイヤーの次第。まるでシミュレーションゲームでも遊んでいるかのような奥深い戦略性に富んだ、飽きの来ないゲームプレイを全編を通じて楽しむ事ができる。攻略ルートのパターンも豊富で、そのバリエーションはファミコン版を圧倒するほど。一度クリアするだけでは満足できないほど、やり込み甲斐に満ちた作りとなっているのだ。
そして、第三のパワーアップシステム。これは数ある本作ならではの要素の中でも最も売りのシステムで、本作ではゲーム中にアーマーのパーツを入手する事によって、プレイヤーであるエックスの能力を強化する事ができるのだ。エックスを強化できるパーツはヘッドパーツ、フットパーツ、ボディパーツ、アームパーツの全4種類。パーツの入手法は至って簡単で、ステージ内にあるカプセルを発見するだけ。このカプセルに入る事によって、初めてエックスにパーツが装着する事ができる。ところが、カプセル自体はそう簡単には見つかるものではなく、特定のパーツが無ければ見つける事ができなかったり、中ボスを倒さなければ見つける事ができなかったりと…容易に入手できない配慮が施されている。この辺りのバランス加減に関してはただただ、感心する次第。試練を乗り越える事で、初めて力を得られるという極めて説得力のある試みだ。パーツを得る事でできるようになるアクションも、頭突きによるブロックの破壊、強烈なチャージショットといずれもド派手。まさに見つけた苦労が報われる爽快感に満ちた、豪快なアクションを満喫する事ができる。
この他、特定のアイテムを取る事でエックスのライフゲージを伸ばしたりする事も可能であるなど、随分とRPGチックな要素も兼ね備えられている。このアイテムをステージで見つける面白さもまた、パーツを発見する際の面白さと勝るに劣らぬ魅力が満ちている。
また、これはパーツを装備していない段階でもできるアクションだが、新たに『壁蹴り』という壁に掴まるアクションが追加されている。これにより本作では穴へ落下しても、その穴の壁に掴まれば復帰する事ができるようになり、落下の危険性が爆発的に低下。アクションが苦手な人でも、何とかなりそうという希望を示してくれる、実に革新的なものとなっている。
このアクションの導入はまさに、シリーズにおける大きな革命であったと言えよう。
しかし、落下の恐怖が減ったにも関わらず、難易度は相変わらず高めであるのはシリーズとしての宿命の表れか。とにもかくにも、このように本作では非常に多くの意欲的なシステム・要素が盛り込まれており、まさに新シリーズを飾るに相応しいオリジナリティを全編を通じて味わう事ができる。鬼気迫る徹底振りとはこの事だ。

そんな難易度については、先述の通り高め。しかしながら、総じてバランスは取れており、遊び込めば遊び込むほど自分の上達を実感できる手応えを得る事ができる。カプコンらしい、こだわりに満ちたバランスだ。
グラフィック、音楽の出来も素晴らしい。特に音楽は、過去に数多くの名曲を生み出してきたロックマンシリーズだけにあるクオリティの高さ。今作でも多くのプレイヤーの心を奮い立たせる、秀逸な名曲が満載だ。
また地味ながらも演出面も大変優れており、その中でもボスを倒した際の爆発演出は、まさにスーパーファミコンならでは迫力。アクションゲームにとって大切な遊んだ際の『手応え』を尊重した、爽快感溢れる仕上がりとなっている。これこそまさに、アクションゲームに対する尋常ならぬ愛が注がれた表れとも言うべきだろうか。

ストーリーも王道ながらもキャラが立っており、特にOPステージなどで登場する宿敵『VAVA(ヴァヴァ)』との対決は熱い。最後の最後で待ち受ける意外な展開も実にショッキングで、子供なら腰を抜かしてしまうかも…。
その他、操作性も全体的に申し分なく、面白いアクションゲームの前提条件ともいえる「動かしているだけでも楽しい」手応えを実現している。中でもLRボタンでわざわざメニュー画面を出さず、ボスから得られた特殊武器を切り替えられるようになったのは有り難い改善点。まさに、スーパーファミコンだからこそできたアレンジと言える。
プレイヤーの前に立ちはばかるボス達も個性的且つ手強いメンツが盛り沢山で、特殊武器で攻撃すると特殊な動作を起こしたりと、細かい所まで作り込まれてる徹底振り。
しかし、相変わらずアクションが苦手な方には辛い難易度やラスボスの異様な強さ、そして一部パワーアップアイテムの隠し場所の陰湿さなど、手放しに褒められない欠点もあり。特にラスボスの強さに関しては、もっと抑えられなかったのかと悔やまれる。だがステージの攻略する事で他のステージの地形が変化する奥深い要素、パーツによるパワーアップシステムと数々の多彩なアクション、秀逸な出来の音楽には半端じゃない魅力がある。総合的な完成度は文句なしの名作。アクションが本当に苦手な方には手放しには推せないが、ファミコン版のロックマンシリーズにはまった方からアクションゲームが好きな方には是非とも体験して頂きたい一品だ。
『新生』という言葉に相応しいゲームシステムとストーリーをとくと体験せよ。全ての発端はここにある。
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